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第4話
顔をドロドロにしたまま声のした入口を見ると、そこには夏也が立っていた。
「な……んで……」
「携帯を忘れてしまって。警備員さんには誰もいないって聞いてたんですが」
乱れた格好の秋人を見ても動じず、夏也は秋人のデスクに近付く。驚きすぎて、秋人は全く動けなかった。
「随分気持ち良さそうなことしてますね、塚原さん」
「は、なみね……く……」
「いやらしい顔」
夏也は口元だけで笑むと、右手の親指で秋人の顔の白濁を拭い、ペロリと舐めた。そこでようやく、自分がまだ自身を握ったままだったことを思い出し、開いていた足を急いで閉じた。
「もしかしたら誰かに見られてしまうのに、会社のデスクで、服を脱いで、見せつけるみたいに性器を出して……変態ですね」
「……っ!」
夏也は秋人の腕を取り、デスクから降りるように引き寄せた。
「え、ちょ……っ」
「ねぇ塚原さん、恋人は?」
「……いない、けど……」
「本当に? 男も?」
「男も、女も、いない……っ」
「そうですか」
夏也は秋人の両手を立ったまま窓につかせ、背後から抱き締めた。
「っえ……花峰、くん……?」
「これから、俺が相手しますね。変態の塚原さんには、俺じゃないと物足りないでしょうから」
「どういう意味……っあぁ!」
訝しむ秋人の問いを聞かず、夏也は秋人の乳首に触れた。
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