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※第13話

「うふふ照れてるのね。もう、恥ずかしくないでしょ。ちゃんと手は洗ったから直に入れてみましょうか」  カリッと耳朶に軽く歯をあてて、息を吹き込むようにして、工藤は手袋を外して長く形のよい指をゆっくりと奥まで押し込む。 「……ッく…っはァ……くっ、そ、ああ、ああ、やッ、は、や、やめ……ろッ……ッ」  手袋を嵌めていたときよりも馴染む指の感覚に、工藤は容赦なくくいっと押し上げられ声を漏らす。  顎先をあげ呼気を得ようと工藤が喘ぐと、串崎の慈しむような視線にぶつかる。  まるで、大切なものを育てるかのように笑みを浮かべ、工藤の堅い髪に指を通して撫でる。 「奥がいいのでしょう。怖くないわよ。アタシの前では淫らに本能を出していいのよ」  優しく誘うように聞こえる言葉に、身体は素直に反応して内部の指をぎゅうっと肉の圧迫で食い締める。 「……ッあ、く……ッああ…ッ、や、ああ…ッ」 「甲斐、覚えて。ここが貴方の悦い場所よ」  前立腺とは異なる場所で、熱が溜まった一点をを捉えて指の腹で押し上げるようにくいくいとつつかれると、身体が硬直する。 「……ッひ、いい……ッひィああァ、アア……ッアアッううう」  ビクンビクンと身を震わせ、目の前にハレーションが放射するように飛び散る。  工藤は射精もできずに、何度も達しているのか、眉尻を下げて蕩けきった表情になる。 「甲斐、とても気持ち悦いでしょう。もう何も考えないでいいのよ」  串崎はまだひくつく肉洞から指を引き抜いて、ゆっくりと少しグロテスクな張り型を取り出して、少し拓いた唇へと押し付けた。 「これを本物のおちんちんだと思って舐めて。これを嵌めて、もっと気持ちよくさせてあげる」  指を抜かれて隙間が見える内側は震えを繰り返し、まだ足りないのだと訴えている。そっと頭を撫でて言い聞かせる串崎の言葉には嘘はない。  工藤は押し付けられたシリコンのにおいのする、イボのついたディルドーを唇に挟んで咥内に含む。 「いいこね。口を開いて、舌を絡めてみて」  耳元で囁かれて頭を撫でられ、言われるがままに舌を絡ませて嘗め回し、くぷくぷと指で隙間を撫で回されると奥まで含ませて欲しくて仕方がなくなる。  鼻を鳴らして欲しくて脚を開いてしまう。 るで催眠に掛かったかのように、串崎の言葉に操られることに、工藤は心地よさすら覚えていた。  ディルドを入れたり出したり繰り返し、唾液のついたそれをずるっと引き抜く。 「甲斐。すっごく美味しそうよ。ねえ、これどうしようか」  くすっと嗤いながら、指をつっと引いて堪らない表情を浮かべる工藤の表情をを見下ろす。  「……う……っく…ああ…おね……おねが、い……なか、いれて……くれよ」  堪らず腰をあげてねだると、串崎は面白がるようにまあ可愛いと顔を撫で回し、ディルドの先っぽをひくつきを繰り返しているアナルへと押し付けた。

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