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喘ぎという悲鳴

 年齢は一八あたりだろうか。彼らの顔にはまだ幼顔が残っている。  苦しむベイジルを気遣う優しい彼らは――しかし、オメガが発する強烈なフェロモンに当てられて変化してしまう。 「……お前、オメガか?」 「アルファでもベータでも誘惑するって話には聞いたことがあるけど、こんななのかよ、ヒート状態のオメガって」  青年たちの声は震え、興奮している。  名も知らない今会ったばかりの相手に組み敷かれる恐怖がベイジルの心を蝕んでいく……。  血走りった目にはもはや思いやりのかけらもない。  まずい。  ベイジルがそう思った時にはすでに遅い。  二人の青年は野外だと言うことも忘れてベイジルの身体を貪りはじめる。  けれどもそれだけではない。ヒート状態の身体は性的欲望が満たされるだろう期待で打ち震えていた。  欲望がさらに渦を巻き、ベイジルの身体を狂おしい熱が襲う。  ひとつの手がベイジルのシャツを潜り、胸にある蕾のひとつに触れた。  スターリーとの情交の途中だったそこは弄られるのを待ちわびていたかのようにツンと尖り、触れられて痺れを伴った疼きが生まれる。その痺れはベイジルの全身を駆け抜けていく。 「あ、ああっ!!」  ベイジルは歓喜に打ち震え、身体を弓なりに反らした。  青年はベイジルの喘ぐその様が気に入ったようだ。もっとさらに身体を暴こうと、着ていたシャツとデニムパンツのボタンを引き千切る。  ボタンは乾いた音を立てて、地面に散らばった。  そうしてあらわになったのは、一糸も纏わないその艶やかな身体だ。  ベイジルに魅了された二人は無我夢中で貪り尽くしていく……。

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