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因子。

 指の一本が挿し込まれた。  中を掻き回すようにして動くからたまらない。 「っひ、っひぃいん。ロシュ、もう、慣らさなくてもいいからっ!」  自分の中は十分に解れている。訴えるベイジルに、けれどもロシュは聞く耳を持たず、そのまま内壁に指を進ませると丹念に中を掻き混ぜていく。 「っひ、うっ、ああっ!!」  乳首を吸われ、舐め回されて。その上内壁さえも掻き回されてはもうどうにもできない。  ベイジルはいっそう身体を仰け反らせて今にも達してしまいそうになる欲望に耐える。強烈なオルガズムの波が押し寄せる。 「もう、お願い。欲しいっ!」  一刻も早くロシュが欲しい。  ベイジルが悲鳴にも似た嬌声を上げると、ついにはロシュも音を上げた。  彼はジッパーを下ろすと太腿から肉棒を取り出した。姿を現した彼自身はベイジルの想像以上に大きく膨れ上がり、赤黒く変色している。  オメガに惑わされた彼らはいつだってこうなる。  性欲に支配された彼らは自分を乱暴に扱い、欲望を満たすためだけの存在になる。先ほどの青年といい、嘗ては恋人だと思い込んでいたスターリーだって欲望を晴らすために幾度となく容赦なく突っ込み、痛いほど掻き混ぜられて抱かれた。  けれどもそれはベイジルがオメガとして生まれてきた性だ。それにベイジルも乱暴に扱われるのには慣れている。  今まで嫌と言うほど経験してきた。だからきっと、ロシュもまた欲望をぶちまけたいがための行為にはしる筈だ。

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