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強固な意志。

 ベイジルは心からそれを望んだ。だから引き結んだ唇は自然に解かれ、笑みが現れる。  目尻から流れるこの涙が悲しい物ではないと知ったのだろう、ロシュはひとつ頷くとこの行為の先に進んだ。  内壁を掻き分け進む彼の雄々しい肉棒がベイジルをより深いエクスタシーへと誘う。 「あっ、っひ、あっ、おっき、ああっ!!」  深く、そして浅いゆっくりとした抽挿がベイジルを悩ませる。  彼が動くそのたびに前立腺を擦られるからたまらない。淫猥な水音と肉音を奏でる。  ベイジルの喘ぎは止まらず、閉じられなくなった唇からは唾液が滴り落ちる。  目元は赤く色づき、ほんのりと朱を纏う。  マグノリアの香りがベイジルの亀頭から吹き出す先走りから匂ってくる。  情交はもとより、声も、所作も、香りも。ベイジルの何もかもがロシュを狂わせた。 「ロシュ、ロシュ」 (キスして!)  彼の名を呼び、口づけを強請れば、ベイジルの唇が塞がれた。 「うっ、っふぅううん……」  ベイジルは彼の後頭部に腕を絡め、無我夢中で彼の唇を貪る。  ロシュは呻き、彼の楔が最奥まで打ち付けられた。ベイジルの肉壁がロシュの陰茎を形取る。 「っあっ!」  中を満たされるとベイジルはすぐに果てた。  ベイジルの内壁がぎゅっと締まれば、中にいる彼もベイジルの締め付けを引き金にして欲望を解き放つ。 「あ、あああっ!!」  熱い迸りがベイジルの体内に注ぎ込まれると、絶頂を越えたばかりのベイジルは二度目の波に襲われた。  強烈な刺激に意識を手放した。

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