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死の覚悟。
もう大鎌を持った死神に命を狙われるどころではない。
激痛は身を焼き付けるほどに感じる。それなのに、冷たい汗が全身からどっと流れ落ちていく。
恐ろしいおう吐感が胃から込み上げ、地面を転がり回る。ベイジルは呻いた。
そうしている間にも、死神は狩りでもしているようだ。ゆったりとした足取りで苦痛に転げ回るベイジルとの距離を縮めていく……。
ベイジルは死神に殺されるのだと悟り、深く目を閉ざす。死を覚悟した――次の瞬間だった。
「ベイジル、無事か!?」
見知った声が聞こえて顔を上げると、そこには漆黒のスーツを身に纏ったハンサムなロマの男が心配そうに覗き込んでいた。
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