126 / 158

焦燥。

「闇に帰れ、そしてエルズーリに伝えろ、これからもベイジル・マーロウに危害を加え続けるつもりなら、この十字架の神(おれ)も黙ってはいないと……」  悪魔は鋭い悲鳴を上げ、ロシュの前から消えた。  やがて周囲に静寂が戻る。  ロシュは悪魔の気配が消えたことを確認すると、柱の隣でぐったりと横たわるベイジルを抱え上げ、その場を後にした。

ともだちにシェアしよう!