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第4話 *

 爪を立てないように、けれど力強く、宮代は織辺にしがみつく。激しく体を揺すられ、喉から苦し気な吐息が漏れ出ようと、手だけは離せなかった。  まるで杭を打ち込まれているような、痛烈な痛みだというのに……宮代の逸物は、一切萎えない。  むしろ、壊すつもりなんじゃないかと疑いたくなる行為に、宮代は劣情を煽られ続ける。 「そろそろイキそうだ……どこに出して欲しいっ?」  宮代は首を横に振りながら、目を閉じた。 「そ、外……っ! ナカは、駄目です……ッ」 「了解」  織辺の逸物が更に硬度と体積を増す。そのことに気付いた宮代は慌てて目を開き、織辺を見上げる。  ――何故なら、抜こうとする素振りが一切、感じられないからだ。  織辺と目が合うと……不敵な笑みを、向けられた。それが答えだと、宮代は瞬時に気付く。 「待って、嫌――」 「一番奥に出してやる……ッ」 「ひぐっ、ぃやッ、やめ――ぃああぁッ!」  逃げようと身をよじるも、押さえ込まれているのだから、逃げられる筈がない。  最奥の、深いところに逸物を突き挿れられると同時に……熱いものが注がれていると、感覚で気付いた。  みっともなく、甲高い悲鳴をあげた宮代は、喉を仰け反らせ、体を硬直させる。すると何故か、自分の腹部に生温かい何かを感じる。  逸物を突き挿れたまま、不敵な笑みを浮かべる織辺は、宮代の腹部に飛び散っている生温かいもの……精液を指で掬い、そのまま宮代の口元へ持っていく。宮代は、涙を流したまま口を閉ざし、口を横に振った。自分の精液を口に含みたい人なんて、普通はいないだろう。  けれど、織辺は精液を掬っていない方の手で、宮代の口を無理矢理開く。そして、精液を掬った指を、乱暴にねじ込んだ。 「ぅ……おぇ……っ、んぶ……ッ」 「自分の体から出たんだから、元に戻してやらないとな」  顔を背けようとしても、片手で押さえ込まれているせいで、逃げられない。宮代はえずきながらも、自身の精液を嚥下し続ける。 「う、ぐぅ……ぉ、え……っ」  嫌悪感と同じくらい、吐き気を催す行為。宮代は放心状態で、ぼんやりと宙を眺めた。  それでも、宮代が単純な男だということを、織辺は知っている。 「よくできました。ご褒美に、俺がお前の体を洗ってやるよ」  そう言われ、頭を撫でられたら……何もかも、どうでもよくなってしまうのだから。

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