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マナエルという天使

自分はもの心ついた時からコンプレックスだらけだった。 自分以外の天使たちは皆、一般的には綺麗なサラサラの金髪をしていて、ブルーの瞳をしており、自分と同じ年代の天使は皆まさに美少年という可愛らしい容姿をしている。 それなのに、自分ときたら、ちんちくりんにクセのついた跳ね上がった赤茶けた髪に、つり上がりぎみで瞳の小さい黒く鋭い目、体はどんどん大きくなり、父親達の身長もついには越えてしまった。 早く成長して、立派な天使になりたいと、もの心ついた時から思っているのに、成長するにつれて、自分の理想の天使像からかけ離れていく。 それが原因で、他の見習い天使達にからかわれたり、馬鹿にされるなんて、しょっちゅうだった。 自分の天使らしくない見た目が大嫌いだ。 そう、マナエルはいつも思うのだ。

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