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第14話 三度目のコール

 信号で止まって、三度目のコールを鳴らす。でも、出る気配は無い。 「あー、出ろよぉ……」  そう心で思っている気持ちが吐露してしまい、焦り、苛立ち、不安ーーーそれでいっぱいになる。 『鉄平さん……?』 「新壱!」  でも、気持ちが伝わったのか、ようやく新壱が電話に出た。 「い、今どこだ?」 『え……? い、今ですか……? 今は父達とマルサンカクホテルです……』  そう言った新壱の背後からは女性の声も聞こえていた。  お上品な声音で、新壱の名を呼んでいた。 「新壱、まだ俺の事好きか?」 『え……?』 「好きならホテルの外にいてくれ! 頼む! お前にちゃんと俺の正直な気持ち、伝えたいんだッ!」  そう言って、鉄平は一方的に電話を切るとホテルまで走った。 「あー、クソッ! 耐えてくれよぉ! 俺の足ぃ!!」  ここからホテルまではそこまで離れてはいない。だから、タクシーを拾うよりも走った方が早いと判断した鉄平は、足の具合を気にする事なく走り続けた。

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