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第3話
ディーンの身体はぐちゃぐちゃになっていた。
ディーンの体液、カスティエルの唾液と体液で。
カスティエルはディーンを追い込むまで手も唇も休めない。
そしてディーンが達しそうになると、好きなだけイかせる。
カスティエルは自分をコントロールしているらしく、ディーンと一緒で無ければ達することはしない。
最初の2~3回はディーンもカスティエルの手淫や口づけや身体中に落とされるキスを楽しめる。
だがその内、何度白濁を放ったなどと考えられなくなり、頭はじんじんと痺れ、身体中の血液が沸騰している様になり、カスティエルの指先がディーンの身体に触れただけでビリビリと快感が突き抜けるようになると、もう駄目だ。
恥ずかしさもプライドも何もかも捨てて、ディーンはヘーゼルグリーンの瞳から涙を零し、カスティエルに「…もう…無理…キャス…や、めろ…頼む、から…」と懇願してしまう。
だがそんな懇願は「まだ身体が光ってる」の一言で一蹴される。
そしてまた愛撫の嵐の中に放り込まれるのだ。
カスティエルに噛まれた首筋に汗が染みてチリチリと痛い。
けれどその痛みさえ、ディーンの快感を呼び覚ます。
カスティエルがディーンの雄を扱きながら、ペロペロと胸の突起を舐め、コリコリと歯で転がす。
「…やめ…ッ…は、あぁ…ん…」
もうそこは、幾度となくも舐められ吸われ噛まれて、ぽってりと赤く腫れている。
カスティエルはいつもしつこくディーンの身体を蹂躙するが、今日はしつこいを通り越し『執拗』だ。
ディーンがこれが最後と水のような液体を雄から垂らす。
そしてディーンの身体がピクピクと震え、ディーンが意識を手放そうとした時、新たな刺激がやって来て、ディーンは重い瞼を薄く開いた。
カスティエルがディーンの腿の裏を両手で支えて開き、ディーンの雄をペロリと舐めてはじっと見ることを繰り返している。
「…キャス…?なに、して…?」
「…不思議だ」
「…なに…?…あッ…ぁぁ…!」
カスティエルがディーン自身を口に含み、吸っては舌で転がすを繰り返す。
もはや快感なのか苦痛なのか分からないディーンは、ただカスティエルの与える刺激に涙をポロポロと零し小さく喘ぐだけだ。
それでもせめてもの抵抗の証として足を閉じようとするが、カスティエルに余計に開かれ、固定されてしまう。
そしてディーンは声にならない悲鳴を上げて、イった。
自身から何も出さず。
ディーンの身体を快感が爪先から頭の天辺まで稲妻のように駆け抜ける。
ディーンはただ身体を小刻みに震わせることしか出来ない。
カスティエルはディーン自身を口から出すと、愛おしげに下から上へと舐めた。
そして感動に満ち溢れた声で言った。
「ディーン…君は凄い。
いや素晴らしい。
もう精液が出なくても君は最高の光を放った。
なんて綺麗なんだ…!
それに私まで触らずに達した。
きっと君の光のせいだ…」
そうじゃねーよ!
俺はドライでイったんだ!
この俺が男にフェラされM字開脚までさせられて!
テメーがイったのは何でか知らねーが、テメーがドスケベだってことは確かだ!
ディーンは快感に震えながら、心の中でカスティエルを罵る。
なぜなら口からは小さな喘ぎ声しか出ないからだ。
だがそんな罵りもカスティエルがまたもやディーンの雄を根元まで咥え込んだことで霧散する。
「…キャス…やめ、ろ…死んじ…まう…もう…」
ディーンが必死で小さく呟くと、カスティエルがディーン自身の先端をキュッと吸うと口から離し、至極真面目に言った。
「ディーン、これは死では無い。
人間は快感では死なない。
今回私はまた君が気持ち良くなる方法を学習した。
それにあの素晴らしい光はまだ輝きを失っていない」
「…!」
そしてまたカスティエルはディーン自身を根元まで口に含み、ディーンは声にならない悲鳴を上げた。
そんなこんなでカスティエルの行為は続き、結局ディーンはブラックアウトして一度目を覚ましたのは覚えている。
泡で溢れるバスタブの中で後ろからカスティエルに抱かれていた。
そしてカスティエルに冷たい何かをストローで飲ませてもらった。
そして目覚めたら一部の乱れも無い清潔なベッドで横になっていて、心配しまくっているサムがいた。
サムはディーンが自分と同じタイミングで眠ったと思っているので、丸二日ディーンが眠っていたと考えているが、実際には1日弱だ。
ディーンは空腹を感じていたから正直にサム伝え、基地から出て行かせた。
そして…この事態を引き起こした諸悪の根源、カスティエルを呼んだのだ。
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