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第7話【ゴリ(前編)夕方 下 *】
指で二人のアナルを攻め立てながら、ゴリはふと……相談の内容を想像する。
(痴話喧嘩を誰かに聴いて欲しいとか、そういう類のものか?)
二人は恐らく、恋人同士……もしかしたら、お互いの不満を、第三者も交えて言い合いたかったのではないか。ゴリはそう、考えた。
相談内容を仮定すると同時に、ゴリは頭の片隅で、一人の人物を思い出す。
長い桔梗色の髪を激しく揺らし、自身に痴態を晒していた……今朝の、BBだ。
BBのことを考え、自然と指が激しく動く。
「あぁッ! ゴリさッ、激しいですぅッ!」
「奥、奥ばっかり狙われたら、んぁあッ!」
ゴリの激しい指使いに、男性二人はほぼ同じタイミングで……会議室の床を、精液によって汚してしまった。
アナルへの刺激だけで達した二人を見て、ゴリは我に返る。
今は、業務中だ。私事……ましてや、恋人のことを考えるだなんて、公私混同もいいところだろう。
忙しなく息を吐く二人を眺めて、ゴリは口を開く。
「お前さん達、喧嘩でもしてるのか?」
ゴリの問いに、二人は同時に息を呑む。
二人共同じように視線を彷徨わせた後、隣で寝そべっているお互いを見て、不満を口にした。
「コイツが……この間、ショタ君に依頼してて……それで、喧嘩しました」
「だからあの時のは、不可抗力だったんだって!」
「そう言いながら、ガッツリ中出ししたの、僕は知ってるんだからな!」
「だから、ショタ君のアナルに抵抗できる男なんているかよって――」
「あ~……はいはい。お前さん達、少し落ち着け?」
どうやら、恋人がショタに逆レイプされた場面を、見掛けてしまった……というのが、喧嘩の原因だったらしい。
自分の部下が発端の痴話喧嘩に、ゴリは脱力する。
「分かった……ショタには、キツくお灸を据える。悪いのは、完全にアイツだ。だから……この件は水に流してくれ」
どうして自分が痴話喧嘩の仲裁役に選ばれたのか、理解したゴリは二人に、頭を下げた。
それを見た二人は、小さく頷く。
ゴリは頭を上げた後、二人に向き直る。
「……で、このまま続けるのか?」
ショタとセックスをしたことで喧嘩をしているのに、自分とのセックスはいいのか……至極当然の疑問を口にしたゴリに、二人は勢いよく頷く。
――ゴリは依頼通り……二人を抱き潰すこととなった。
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