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第22話【BB(後編)夜 下 *】
――ゴリの人となりが好きだから、相談しているのだ。
それをどうしてゴリは分かっていないのか……BBは悪態を吐く。
「そんな、理由で……んんっ! もぉ、ほんま、あほぉっ」
「怒られている筈なんだが、興奮する……っ」
「この、助平っ! ひゃあっ!」
わざと、ゴリの背中に爪を立てる。すると、ゴリは嬉しそうに目を細めた。
今のゴリには、先程までの迷いが見えない。清々しい程、明るい表情だ。
そんなゴリを見て、BBは潤んだ瞳で睨み付ける。
「なぁ『ごり』はん……その、首に付いてるの、なんなん……っ?」
「『首』……? ……あっ」
ゴリは不意に、ショタが付けたキスマークを思い出す。それを知らないBBは力一杯、ゴリの背中に爪を立てた。
「痛っ! 彩羽、食い込んでるっ!」
「『まぁきんぐ』された君が悪いっ!」
「この……っ! そっちがそうなら……ッ」
「ひぁんっ!」
乱暴にペニスで穿たれ、BBは背を仰け反らせる。
体を震わせて、BBは甘えるようにゴリを見上げた。
「ねぇ……『ごり』は――」
「北岡 篤弥 」
ゴリは短く、自分の名前を口にする。
BBは潤んだ瞳のまま、ゴリを見つめた。
「名前、教えただろう? 名前で呼んだら、キスしてやる」
意地悪く笑うゴリを見て、BBは頬を朱に染める。
自分とのセックス中……BBは達する前に、キスをしたがるとゴリは知っていた。
「うぅっ、いけず……ふぁ、やっ!」
「ほら、彩羽」
BBの体を揺すりながら、ゴリは笑う。
――BBはゴリの要求に従うしか、選択肢がないのだ。
「あ、つや……篤弥ぁ、好きっ! 好きやから――んんっ!」
BBの唇に、ゴリが唇を重ねる。突然の口付けに、BBはむしゃぶりつくよう、自身の唇を押し当てた。
「んぅ、んんっ!」
ペニスへの締め付けが増し、ゴリは眉間にシワを寄せる。それは、ゴリの限界が近いということだ。そして、ペニスを突き挿れられているBBにも、ゴリの限界が近いことは分かっていた。
「んふ、んぅ! んんぅうっ!」
ゴリの熱が、遠慮容赦無くBBのナカに注がれる。その感覚に、BBもくぐもった悲鳴をあげながら、熱を吐き出す。
長い射精が終わり、二人は唇を離して、互いを見つめる。
「これで終わりなわけ、ないよな?」
BBの返事も待たずに、シャワー室には淫らな音が響き渡った。
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