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第18話【確信(後編) *】

 何度椎葉に犯されようと、準備もしていない肛門で男性器を受け止めるだなんて、無理な話だ。 「ひあぁッ!」  激しい痛みに、真駒は情けなく悲鳴をあげる。  慣らすこともなく、椎葉は優しさの無い腰遣いで真駒を犯す。 「流石に、自分勝手なんじゃない?」 「痛い、痛ッ! やだ、いやだ……ッ!」 「だから何? 止めるとでも思った?」  椎葉は、笑みを浮かべていなかった。その理由が分からず、真駒は両目から涙を溢れさせながら、悲鳴をあげ続ける。 「いや、嫌ですッ! 抜いて、抜いてくだ――あッ! 奥、痛ッ、あぁッ!」  断続的な悲鳴をあげても、椎葉は笑わなかった。真駒が涙を流せば、いつだって椎葉は満足そうに笑っていたのに……向けられる眼差しは、酷く冷淡なものだ。 (何で、何で? 俺、何かしたのか……?)  自分の胸に問うてみても、答えが分からない。真駒が分かっているのは、椎葉が怒っているということだけ。その理由を知りたい。けれど、口に出せない。 「痛い、やだ課長ッ、あッ!」 「真駒君、どうしたの? これは取引だよ?」  椎葉はそう言うと、真駒の手を傷付いた自身の首に導く。 「ほら……触らないの?」 「あッ、は……うッ!」  どれだけ傷付いても、どれだけ汚れても……何度見ても、椎葉の首は美しい。  ――けれど、これ以上傷付けたくない。  真駒は椎葉の首から手を離し、視線を逸らした。それを見た椎葉が、もう一度舌打ちをする。 「そう……本当に、酷いね。……君はッ!」 「あぁッ!」  椎葉が無理矢理、真駒の秘所へ逸物を突き穿つ。身を引き裂かれるような痛みに真駒は背を仰け反らせると、苦し気な悲鳴をあげた。  それでも、椎葉の動きは止まらない。愛情も優しさも感じられない抽挿は、真駒のことを痛めつけることしか考えていないような――謂わば、暴力だ。  真駒は涙を流しながら、悲鳴をあげ続ける。  けれど、椎葉の首には触れようとしない。 「いぁッ! あッ、はぁッ! やだッ、痛い、痛いぃッ!」  痛くてどうしようもないのに、椎葉の首に触れてしまいたいのに……真駒はそれでも必死に耐える。  椎葉の体が小さく震えると同時に、真駒は内側に熱い飛沫を注がれた。 「ひぁあッ! あ、あぁ……ッ!」  中に精液を吐き出される感覚は、何度経験しても決して慣れない。真駒は体を硬直させたまま、椎葉の熱を必死に受け止める。  すると……椎葉の大きな手が、真駒の髪を乱暴に掴んだ。 「ねぇ……これで終わりだなんて、思ってないよね?」 「ひ――痛ッ、あぁッ!」  いつもなら一度の射精で終わるのに、今日の椎葉はそれで良しとしなかった。残虐な性交が、再び始まる。  ――結局……真駒の意識が飛ぶまで、椎葉は真駒のことを凌辱し続けた。

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