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三、六月三日

 原付に乗って山道を進んでいく。坂道と森と畑と田んぼがやたらに多い道は、人通りも無い。たまに野良猫が車道のど真ん中で昼寝をしていて、こちらが慌てて避けても、そのまま寝ているぐらいだ。この村では人間のほうが動物を避けなければならない。空は梅雨らしくどんより曇っていて、俺の内心を判ってくれているみたいだ。  六月三日、今日はとある患者の予約日だ。名前を、九条楓(くじょうかえで)という。今日は彼の所に、往診に行かなければならない。  九条家は、元は豪族だか、大地主だか。とにかく、この村ではかなり偉い部類の家柄らしい。他の村民に俺が白い目で見られたりしないのは、現村長の一族、佐久間家が村人に手回ししてくれたからだと風の噂に聞いている。要するに、村長とその一族は俺の味方。そして、九条家は俺の味方ではない。余所者として嫌っているらしい。  そんな九条家に往診に行く理由は、ただ一つ。そこの三男坊である楓君が、捻挫したからだ。その治療を頼んできたのは、今時珍しい、住み込みの世話係の男。けれど楓君の方は、俺の事を好いていないらしい。そういう相手の面倒を見るのはなかなか憂鬱だ。それでも、放ってはおけない。  一度自宅の山を下りて、麓のちょっとした商店街(古びた個人の小さな店が二、三軒あるような)を通り過ぎ、川を渡って隣の山へ。うちに比べれば少し広い道を登って行く。田んぼの間をくぐりぬけて行けば、そのうち開けた場所に出る。そこに、九条の屋敷が有る。  敷地を壁で囲まれていて、中には大きな大きな母屋と、離れが有る。母屋には入った事が無い。楓君が住んでいるのは、離れだ。 「こんにちはー、橘です」  壁の所に有る門でチャイムを鳴らすと、離れの方から男が出て来た。パッと見、ヤの字にも見えるイカつい男だ。目は細いし、体格も良くて威圧感がある。ところがこれが、とても腰が低い。この家の住み込み召使い、みたいなものらしいが、文彦(ふみひこ)という名前である事しか知らない。 「ようこそおいで下さいました。さ、坊っちゃんがお待ちです」  こんな見た目の人に、坊っちゃん、なんて言われると、本当にヤの字の家に聞こえるが、そうでもない。と思う。たぶん。案内されるまま離れに入り、奥の洋室に。いつも通り薄暗い部屋は、綺麗に片付いている。たぶん、文彦さんが片付けているんだろう。部屋の中央にベッドが置かれていて、そこに楓君が横になっている。 「楓坊っちゃん、先生がいらっしゃいましたよ」  楓君、はムスッとした顔で俺を見て、プイと顔を反らした。やれやれ、本当に嫌われたものだ。 「楓君、今日も少し足を見せてもらえるかな」  気にしないフリで、笑顔で話しかけると、楓君は文彦さんの方を見た。「さ、坊っちゃん」と促されると、楓君は渋々布団を脱ぐ。  楓君の事は、あまり知らない。文彦さんも楓君も、話さないからだ。ただ、世間話が好きな村人からは色々聞いている。それを信じるなら、九条の家には色々問題が有って、楓君はそれに巻き込まれた。だから、まだ一六歳の楓君は、外に出なくなってしまった。お金だけなら有るから、ひきこもりでも面倒は見られる。楓君はかわいそうな子だ。村人の話をまとめると、大体そんな風になる。  だからまあ、俺は楓君に対して、それほど悪感情は抱いていない。根気良く付き合っていれば、いつかは心を開いてくれるかもしれない、そうでなくても仕方無い。それぐらいの気持ちで接している。それに三男坊なのは俺も同じで、何となく共感も持てた。噂では母屋から一人離され、家族とも疎遠な暮らしをしているらしい。何とも不憫な話だ。  捻挫を見るついでに触診などもしてみるが、痩せてはいるけれど、栄養状態はいいみたいだ。文彦さんがきちんと管理をしているし、楓君もそれを拒んではいないのだろう。  ただ、一六歳にしては少々成長は遅いかもしれない。顔立ちもまだ中性的なところが残ったままだ。美少年、の部類かもしれないが、家の中にこもってるんじゃ仕方無い。もったいない事だな、と少し思った。真っ黒な髪の少し真面目そうな雰囲気、それにそこそこ可愛らしい顔もしているし、ムスッとしていなければ、きっと女性は放っておかないと思うんだけど。  何があったのかは教えてもらえないけど、捻挫していた左足はかなり回復しているようだ。それでもしっかり治しておかないと、後に響く可能性も有る。だから包帯を巻き直しておいた。白くて細い足に、ぐっと力を入れて包帯を巻きつけると、まだ少し痛むのか、楓君は眉を寄せたけれど、何も言わなかった。 「……よし、っと。もう随分よくなっていますよ。来週には外せると思います」 「それは良かった。ね、坊っちゃん」 「……」  楓君は俺の事を見ないまま、小さく頭を下げた。「坊っちゃん、お礼はきちんと言わないと」と促されて、今度はちゃんと頭を下げて「ありがとうございました」と呟いた。目は合わせてくれなかった。 「もう少しの辛抱だからね、楓君。でも治りかけが一番油断してしまうから、気を付けてね」  笑顔で優しく言っても、楓君は「はい」とそっけなく返事をしただけだ。まあ、仕方無い。感謝の言葉をもらえただけでもマシだ。  楓君の部屋を後にすると、「先生、お茶でもどうぞ」と文彦さんが言う。「いえ、お構いなく」と返事をしたものの、玄関まで行って外を見ると、あいにくの雨だ。「この感じならすぐやむでしょう。その間、くつろいでいてください」と笑顔で言われると、どうにも断る術も無い。ありがたく、客間に通してもらった。  お屋敷とあって上品な洋室だ。とはいえ、出されたのは煎茶と和菓子だった。折角なのでのんびり頂いていると、文彦さんが、ふいに小さな声で切り出した。 「ところで……先生は、村長選びの事はご存知ですか?」 「ああ……昨日からその話ばかりですよ。この村には随分変わった風習が有るんですね、驚きました」 「そうなんです。それで……余所からいらっしゃった先生は、ご存じ無い事も有るでしょうし、何か知りたい事が有れば、ご協力したいと思っているのですが」  ふむ。この申し出はありがたいが、まるで俺が御子だと思っているかのような発言のような気もする。試みに「どうしてですか?」と尋ねてみると、「いえ」と文彦さんは苦笑する。 「田舎の事ですから、恐らく皆さん、知っていて当たり前、のような話し方をするでしょう? 先生も聞くにも聞けない事が有ったのではないかと思いまして。私も元々外の人間ですから、こちらに来た時に何も判らず、苦労したんですよ」  ああ、なるほど。単なる親切心か。とは思いつつ、それでも聞き方は考えないといけないだろう。 「えーと……なんでしたっけ。魔法使い、でしたか。彼らは誰なんです? この村の人?」 「……はい。この村の者ですが……彼らはその正体を、基本的には明かしませんので、誰なのかは、俺も……」 「正体が判らないんですか? どうして? 魔法使いなんてすごい力を持っているなら、何も隠さなくても……」 「この村では……その。肉体関係は特別な意味を持ちます。村長を決める時にそうするように、魔法使いも性的関係を持つと、少々特殊な事が起こるようで。魔法使いが他の魔法使いに抱かれると、その魔力を吸収されてしまうらしいのです」 「吸収……ですか」  なんだろう、少々物騒な響きだ。 「強い者はより強く、弱い者はより弱く。それ故、力の弱い魔法使い達は、己の身を守る為に、力の強い魔法使いは、より獲物を探しやすいようにと、正体を隠しているのです。特に、魔法使いの中でも飛び抜けて力が弱いと言われているキツネ様は、今まで殆どその正体が露呈した事は無いほどで。そういうわけで、魔法使いが誰なのか、は、基本的には知る人は居ないんです」 「なるほど……じゃあ、会ったりする事は出来ないんですか? 現れるのを待つしか無い?」 「無いわけではないですが、あまり成功率が高くはありません。村には魔法使いに対応する祠が有りまして、例えばウシやシカ、テングや、キツネ等、札の貼られた石の祠が有ります。拝むと魔法使いに通じる事も有るとか。詳しい事は判りませんが」 「祠、ですか……」 「ここのお屋敷の近くにも有るんですよ。確か、ウシの祠です。帰り道の道端に、四角い石で出来た祠が有ると思うので、もし気になるようであれば、探してみて下さい」 「判りました。……しかしここは面白い村ですね。まるでここだけお伽の国、みたいですよ。尤も、少々えげつないルールの国ですけど……」 「そう……ですね。でも皆さん、悪い方では無いので、この季節が終われば、またいつも通りの静かな村に戻ると思いますよ。……また何か有りましたら、遠慮なく行って下さい。坊っちゃんの恩人である先生には、精一杯協力したいので」 「いやいやそんな。仕事として当然の事をしただけで」 「いえ、この村に来たのが先生で本当に良かったと思っていますよ。坊っちゃんも先生がいらっしゃるのを楽しみにしていますし」 「楓君が?」  とてもそんな風には見えないが。そう思っていると、文彦さんは苦笑して言う。 「この村は娯楽も有りませんし、坊っちゃんはその……基本的にお部屋に閉じこもってばかりで。高校も通信制ですから、あまり家から出なくてもいいですしね……。ああしていますが、先生とお話する事をとても楽しみにしていらっしゃるのです。……まあ、年頃ですから、素直にはなれないようですが……」 「ふうん……そうですか」  まあ、一六ぐらいといえば、そういう年かも知れないなあと思う。それにあくまで噂で聞いただけだが、楓君はそれなりに苦労しているようだし、近くに居る文彦さんがそう言うならそうなのかもしれないし、お世辞かもしれないし。まあ、時々顔を見に来てもいいのかな、とも思う。尤も、九条家自体は俺の事を良く思っていないハズだから、あまり出入りしないほうがいいのかもしれないが。  +  帰り道を走っていると、田んぼの畔に、ポツンと祠のようなものが有って、お供え物がしてある。中には札が貼られ、青い字で「(うし)」と書いてあった。なるほど、これはたぶん、「青のウシ」さんとかそういう魔法使いの祠なのかもしれない。そういえばこういうのが村の中いくつか有ったような気がする。今度見かけたら、じっくり見てみよう。  診療所に戻った時にはすっかり夕方になっていた。患者も来ないし、のんびりしていると、ふいにノックの音。「はーいどうぞ」と扉を開けると、そこには現村長と、緑色の衣を身に付けた、白い『何か』のお面の男が立っていた。 「あー、えっと、村長さん、これはこれは……」 「どうも、お忙しい所を失礼します。少々お話したい事がございまして」  きっちりスーツを着た、爽やかそうな、少し切れ長の目をしたこの村長は、確か三二歳で俺と同い年だ。身長も高いし脚も長い。容姿も素晴らしいが、経歴も素晴らしい。若くして村長になって、この村に大改革をもたらしている。彼のおかげで、この辺境の村にも人が増え始めているらしい。俺がここに来れたのも、彼が無医村に医者を、という計画を立ち上げたからだ。だからこの村に来れたのは、この人のおかげ、という事になる。  村長は名前を佐久間昴(さくますばる)という。彼はご自慢の低音で、柔らかく話しかけてくる。 「先生もこの村の事をお聞きになったかと思います。この村には少々、特殊なしきたりがありまして」 「ああ……色々聞きましたよ。それで……もしかして、こちらのお面の方は……」 『お初にお目にかかります、木賊(とくさ)のタヌキと申します。以後、お見知りおきを』  これはタヌキのお面なのか。なるほど、緑のタヌキだ。木賊色ってのはこんな色なのか……と思いつつ見ていると、村長が微笑んで近寄って来る。 「先生、私はこの村の村長を二回させて頂いております。この村を救うために、あらゆる改革を進めている所ですが、まだまだその途中。私は是非とも、次期も村長を務め、この村をより良くしていきたいのです。先生、是非ご協力を」 「ご、ご協力、といいますと?」  もしや、御子だとバレているのか。困惑していると、タヌキのほうが頭を下げて言う。 『先生はお医者様。故に、秘密を打ち明ける者も有るやもしれません。御子様にはそれと判るよう、御印がございます。診察などでそれらを目にする事がございましたら、なにとぞ、私めか、我が同胞のイヌとクマの魔法使い、あるいは現村長様に御一報いただけたらと……』  要するに、リークしろと言っているのだ。俺が御子だと判っているわけではないらしい。少々安心しながら、少し考えて、「申し訳有りませんが」と首を横に振る。 「患者の個人情報になるような事は、お伝えする事は出来ません。村長さんにはここへの誘致でもお世話になっていますし、協力したいのは山々なのですが……」  これなら医者として当然の対応だし、俺も嘘は吐いてない。俺の個人情報にあたるわけだから、話す必要はないし、まして「御子か」と聞かれていないんだから。村長とタヌキは一度目を合わせて、それから村長が「これはこれは」と笑った。 「失敬、先生は本当に、お医者様の鑑ですね。タヌキが不躾な事を申しまして、面目ございません。彼は魔法使いで、少々世間知らずなところがございまして」 『申し訳ございません』 「い、いえいえ、お気になさらず。こちらこそ、あまり力になれませんで……」 「いやいや、私もご挨拶に上がっただけですので。選挙と同じですよ。当選してもらいたいと思っていただければ、自然と何らかの形で情報は入って来るものでして。先生、今日はありがとうございました」  そう言って村長は手を差し出してきた。「いえこちらこそ」と握手に応じると、タヌキも手を差し出してきた。自然ななりゆきでタヌキにも握手をすると、『ふむ、なるほど』と呟いた。何がなるほど、なんだろうと一瞬考える。 『いえ、もし御子なら、託宣の魔法使いキツネから、魔法使い避けの品を与えられているハズですから。触れると、魔法使いである私は吹っ飛んでしまうところですが……こうして無事という事は、先生はそれをお持ちでは無いのでしょう』 「なるほど、先生は御子ではない、という事ですね。では我々はこれで」 「あ、はぁ……」  俺が御子でないと思って、二人はさっさと出て行ってしまった。しばらく待って、人の気配が無いのを確かめてから、大きな溜息を吐く。  あの村長に狙われる事になるのか……それにタヌキと、仲間がイヌとクマとか言ってたな。注意しないと。  そんな事を考えていると。 『橘様』  突然声がして、俺はびくりと振り返った。すぐ側にキツネが立っている。 「お、驚かせないで下さいよ、キツネさん……」 『失敬。タヌキの気配を感じて来てみましたが、……先生、ご無事でしたか』 「ああ、ええ。特に何もありませんでしたよ。話をして、握手をしたぐらいで……」 『握手? それでタヌキを撃退したのですか?』 「とんでもない。何も起きませんでしたよ。指輪は机の引き出しにしまってありましたし……」 『しまってあった、ですって!?』  キツネは急に声を荒げて、俺に掴みかかってきた。なんだケンカでも売られているのかと思ったが、どうやらビリビリしない事を確認したかったらしい。怒ったように声を荒げている。 『身につけておいてくださいと言ったではありませんか! 万が一タヌキにでもバレたら、それこそ貴方様の貞操は終わったも同然、掘られるがままなのですよ!?』 「ほ、掘られ……いや、その、悪かったです、正直その、全く信じてなくて……でも逆に、身につけて無かったから、怪しまれずに済んだところもありますし、……ね?」  そうなだめると、キツネは何か言いたげだったが、離れてくれる。 『そ、それはそうですが。私には他の魔法使いと戦う手段が無いのです、貴方様をお守りする事は出来ません。だから……身につけていてもらわないと、困ります』 「そうは言っても、触っただけでビリビリしてしまうなら、『私が御子です』と言ってるのと変わりませんよ。意図せず魔法使いの方と触れ合ったりしたら、それこそそこでバレて終わりでしょう」 『……です……ね……。それでは、……これに入れて持ち歩いて下さい』  キツネはそう言って、懐からお守りを取り出した。赤い色の小さなソレの中に、指輪を入れろという。 『直接触れるわけではないので、接触しただけでは魔力は発動しません。使う時には、袋から出せば使えます』 「なるほど、判りました」  お守り袋を受け取って開くと、中に何かが入っていた。が、とりあえずそれは無視して、指輪を放りこむ。お守りなら持っていても不自然ではないし、中を見ると効力が無くなるなんて話も有るぐらいだから、他人が中を見たがる事も無いだろう。 『それで、ですね……その。一か月の間、時々ですが、こちらにお邪魔してもよろしいでしょうか』 「え? 何でです?」 『身辺警護の為にです』  妙な話だ。さっき自分には力が無いと言っていたし、ましてルールを聞く限り、キツネが俺を守らなくてはいけない理由も無い。怪訝な顔をしていると、キツネは静かに言う。 『私は託宣の魔法使いですから、出来るならこの村長選びの顛末を、責任持って見届けたいのです』 「じゃあ、貴方は私が仮に誰かに襲われていても、黙って見ている、と? それにしては変じゃないですか、身を守れと言ったり」 『……申し訳ありませんが、私にはそうとしか言えません。でも、どの道私には力がありませんから、仮に貴方のケツにナニをブチ込まれていたとしても、どうしようもないでしょうね』  相変わらず丁寧なんだか下品なんだか判らない人だ。まあ、要するに、頼る事は出来ないんだろう。 「でも、いつもキツネさんがここに居たら、私が御子だとバレるのでは?」 『ご心配なく。私はキツネ、隠遁と変化の術だけは、魔法使いの中でも最も強い部類でございますから、決してバレたりは致しません。それに、私にも私の生活がございますから、ずっと居る事も出来ませんし』 「ああ、そうですよね。普段は普通の村人として生活しているんですよね」  まあ、それならいいか、と了承する。別段悪い奴でも無さそう、というか。何処か抜けているところがある感じがするから、危険には思えない。それに、今の状況では唯一信用出来る味方がキツネだ。なら別に、側に居ても問題は無いだろう。 「でも夜中まで居るのは勘弁して下さいね、私にもプライベートが有りますから。いや、別にやましい意味では無く」  そう冗談めかして言うと、キツネは『あ、いや、はい、もちろん』と何故だか少し焦って頷いた。そしてそのまま『では今日はこれにて』と言い捨てて、逃げるように出て行った。  変な人だなあ。そう思いつつ、ふと、赤い衣の足元に、白いものが見えたのを思い出す。着ているのが鮮やかな赤い衣だから、目立った。はて、あれは何だろう。少し考えつつ、何気なくお守りの袋を開いてみる。中には指輪と、神社の名前と思わしき物が書かれた紙切れが入っていた。

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