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副会長との対面 5
「無理をさせましたがこういうのはお互い様で水を流すものじゃないですか? あなたも気持ちよかったのでしょう。よかったじゃないですか」
これが嫌味なら俺だって冷静でいられる。
だが、そうじゃない。
副会長は心の底から自分が悪いことをしていると思っていない。
どうして俺が苛立っているのか分かっていない。
「お互いクスリで酷い状態でしたけど僕は本気であなたのことを悪くないと思っているんですよ」
喜びなさいと言わんばかりの副会長。
いま、とても聞き逃せないことが聞こえた。
副会長が俺の身体を気に入ったとかそこじゃない。
「合意で仕方がなかったとはいえ恋人に手を出してしまったのですから五月雨会長にはきちんと謝りました……あぁ、そうです。そういう意味ではちゃんと謝ってるんですよ! 僕は!!」
血の気が引いてベンチに座っているにもかかわらず身体を支えていられない。
落ち着かないとならないのにめまいが酷い。
「どうしてあの部屋に来たのか順を追って説明してもらえます?」
上から目線のツンデレ気味とはいえ副会長が俺に好意的であるせいで情報はとても引き出しやすい。これは逃しちゃいけない。
俺の想像が正しいなら本当に副会長は頭が空っぽな流されクズだ。
「あなたと同じで僕も誰かに媚薬を盛られてしまったらしくて……。
こういうことは定期的にあるじゃないですか?
いつもは親衛隊の穴を使いますが金曜の夜はあなたがいて珍しいと思ってました。
あぁ、でも双子たちは慣れているような言い回しでしたから、すれ違っているだけであなたも常連ですか?」
いろいろと言いたいことはあるが「続けて」と先をうながす。
不愉快で吐き気がしてもこれが副会長から見た事実。
副会長の中での真実だ。
「あなたも知っての通りクスリが抜けるまで……いえ、今回はちょっとハメを外してしまってクスリが抜けてもエッチなことをしてしまいましたね。でも、それはあなたの望み通りでしょう? あんなに気持ちが良さそうだったじゃないですか」
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