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生徒会役員同士の確執 1

 ずっと庭園にいると奥とはいえ誰かに見つかりそうだ。  変な噂が増えても嫌なので場所を移動することにした。  もちろん副会長は抜きだ。  一緒にいたら無駄に目立ってしまう。  すでに副会長が蹴られたり、踏まれた感じになっているので問題しかないかもしれない。副会長の背中に俺の足跡がくっきりついているし眼鏡はフレームがちょっと曲がっている。    そのことに罪悪感はない。  けれど部屋に戻って服を着替えるように伝えておいた。  下僕だというのを真に受けたのか、俺からの指示が嬉しいのか副会長は笑顔だった。  蹴られることがコミュニケーションだと思っているなら大間違いだと教えてやりたいが、それも全部終わった後に落ち着いたらだ。    副会長はさすがは副会長なので生徒会役員のことを把握している。  彼らの人間関係自体には興味はなかったとしても上下関係は知っておくべきだろう。  わんわんメモというある意味カンニングペーパーがあるせいか副会長の教えてくれたことは頭の中にスッと入ってきた。    生徒会役員の双子、役職は庶務。生徒会長である雄大、副会長、会計、書記、庶務の双子はそれぞれ同い年。  補佐は先輩が二人。役員の親衛隊長も基本的には先輩たちが固まっている。  書記は同い年だった。    で、ここでややこしいところなのが副会長に「秘密ですよ?」なんてウインクされながら教えてもらった話。    書記は庶務の双子の親衛隊長と幼なじみで恋人同士。  でも、その前に庶務の双子の親衛隊長は双子の片方と付き合っていたらしい。罰ゲームで。    ホモの修羅場とかどうでもいいけれど中学に罰ゲームで庶務の双子はその時はまだ親衛隊長ではなかった小具(こぐ)という生徒に告白した。  雛軋(ひなぎし)と似た雰囲気の気が弱そうな男にもかかわらず守ってあげたくなるようなタイプの顔立ち。愛玩され系小動物男子。    罰ゲームとして告白して双子の片方と小具は付き合った。  双子はその罰ゲームという名の交際中にそれぞれ入れ替わって小具と関係を持っていた。  次第に罰ゲームをおいても小具に惚れたらしい双子。  偽物から本物の関係になるという話かと思いきや一波乱。  双子のどちらかと正式に付き合うことになったと小具に双子の両方と関係があったことが暴露された。  双子はお互いに小具との仲を嘘をついていたらしい。  小具に二股をされていたことにショック。  最初に自分たちが入れ替わったりして騙していたにもかかわらず小具を責める双子。  そして、そもそもの始まりが罰ゲームだったことを小具が知るところになり三人の中は最悪。    小具が双子のどちらかを選んだり、双子が罰ゲームのことを謝れば何とかなったのかもしれないが幼なじみの書記の横やりが入る。    どういう話の展開でまとまったのか副会長は知らないらしいが、落としどころとして小具は親衛隊長として双子に縛られ、避難所扱いなのか書記と表面上付き合うことになているらしい。  双子で小具を独占したいのか共有したいのかは知らないが未練ありまくりで手放すことをしなかった。  だが、恋人は書記に譲るという謎な行動。    書記は幼なじみとして小具を守りたかったのか、好きだからなのか知らないが、小具は双子じゃなくて自分の恋人だと宣言して常時そばに置いている。  ここだけは俺も知っている。  双子が行った罰ゲームのせいでこうなっていたとは思わなかった。    副会長はその生徒会役員とその幼なじみあるいは、その親衛隊という言い方になる小具、四人の関係を「あの子が三つのペニスを同時に受け入れられるぐらいに拡張できれば話は終わりますね」と笑って言った。  頭がおかしいのかアホなのか。  本気でそう思っているなら輪姦が普通だと思いすぎて怖い。    双子は体格がいいから二輪挿しも無理だろう。  問題はそこじゃないし。  

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