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急募、耳を塞ぐ方法 1
大迫力の音を売りにするスピーカーは下劣な強姦風景の音声を吐き出すなんて思っても見なかっただろう。
機械に心がないというけれど所々ぷつぷつと音が飛んでいるのは俺に対する優しさに思える。
人の心がないような人間たちよりも機械の方が温かい。
『やらぁ、奥つかないでぇ、あひっ、ひゃめっ、これ、やぁ』
部屋の壁の半分を占拠しているテレビ画面では白濁液でドロドロにされた俺が会計に犯されながら喘いでいる。
目に涙を浮かべながら首をゆるく左右に振る。手は自分の乳首をいじっていたり口を押えようとしている。
他の人間はほぼ映っておらずカメラは感じてよがっている俺や少しだけ引いて横から会計が挿入しているのが分かるように撮られている。
寝そべった状態の俺の足を会計が肩にかけて深く挿入する。
男を犯すのが慣れているのか俺のチンコ握りこんで支配してきた。
『ねぇ、どうして欲しいのぉ』
ねっとりとした欲に濡れた声。俺のチンコを扱きながら言う。そのたびに高い声が口から出て涙があふれる。
『俺に動かれるのイヤなんでしょう? どうされたいのかちゃんと言ってよぉ』
事前に爪をはがされて覚えこまされた。映像は俺が会計のモノを挿入して欲しいとねだるところから始まっていたけれど実際は台詞だけを何度か言わされた。普通のドラマもシーン別撮りなんていうのがあるだろう。そういう感じだと笑っていたのは会計だったか、誰だったか。
『セックス嫌いなの? そんなわけないよねぇ。こんなに勃起してバキバキでアナルも俺を美味しそうに飲み込んでるもんねぇ』
『ふぁっ、あんっ』
『乳首を自分でいじっちゃう淫乱ちゃんだよねぇ』
『ひ、はひぃ、……かなた、淫乱ですっ、会計様のおチンポで気持ちよくなりたくてケツマンうずうずさせてますっ』
会計が俺の手を握る。映像の端でそれほど目立たない。俺の苦痛の声や苦悶の顔は快感に歪んでいるものとスゴイ差があるわけではないので、この映像を見て脅されていると思う人間はどれほどいるだろう。会計の表情は映っていないが俺は覚えている。冷たい目で手間取らせるなと言いたげな顔をしていた。
『やだやだ言いながら本当はどうされたかったのぉ?』
『無理矢理セックスがすきぃ!! 抑え込まれてたくさんの人に犯されるのが好きぃ』
『変態なんだぁ』
『はひぃ、変態です。変態かなたのケツマンにいっぱい中出ししてくださいっ』
『俺レイプとかできないから演技でもレイプに付き合うのとか無理なんだけどぉ~』
『かなたの変態プレイに付き合わせてごめんなさいっ。おチンポ好きでごめんなさい。いろんな人に犯されるのが好きでごめんなさいっ』
今でも指先の痛みを思い出す。ごめんなさい、ごめんなさい、早くこの時間が終わってください。覚えさせられた台詞をぐちゃぐちゃな頭で吐き出しながら助けを叫び続けていた。血がにじむ指先。まだ会計は俺の指から手を離さない。
『セックス大好きっ、おチンポ大好きっ』
『そんなにセックスしたいの? 変態さんはみんなとセックスしたいの?』
『したいっ、したいです。かなたのケツマンに中出しして欲しいです』
『言ってて恥ずかしくない?』
『はっ、あんっ、恥ずかしいの好きっ、イジメられるのすきぃ』
『仕方がないから淫乱な変態のお望みどおりにしてあげるよぉ~』
『ありがとうございます。かなたのケツマンでいっぱい気持ちよくなってくだひゃい』
俺の手をやっと解放して腰を動かし始めた会計。
わりとあっさりと俺の中に吐き出した。汚れたチンコを俺の頬に擦りつけて「中出ししてあげたよぉ」と口にする。
それに「ありがとうございます。おチンポお掃除します」と四つん這いに体勢を変えて会計のチンコを口に入れて奉仕する俺。
会計のチンコを舐めている俺の後ろを誰かがいじる。
『フェラしながら勃起するとか、ただのビッチじゃん。……うわ、ぐっちゃぐちゃっ』
蔑むように言いながらチンコを入れているのは声からすると小具だろう。
俺の記憶は飛んでいたがわりと小具とは3P状態が多かった記憶がある。
小具が小柄なせいかいろんな体位が出来た。
『ね、こういう時はなんて言うんだっけ?』
『チンポありがとうございます』
『すっげぇ、絡みついてきて気持ちいいわ。合格点やるよ』
小具が激しく動いて俺は会計のチンコを噛みそうになる。
察したのか会計は離れたが小具の動きは止まらない。
『チンポ大好きっ、もっとぉ、ビッチ哉太に種付けしてぇ』
『素直で従順なのは嫌いじゃないんだ、嘘つきは大っ嫌いだけどぉ』
皮肉気に吐き出す小具の言葉が誰に宛てたものなのか今なら分かる。
庶務の双子だ。双子は小具を騙していた。付き合った始まりが好きでもない罰ゲームからというものもあるし双子はそれぞれ入れ替わって小具と顔を合わせていたのだ。からかって馬鹿にするための双子の行動を小具は許さない。
この映像だけでも小具が小柄でかわいいタイプとは思えなかった。多少女顔だとしても気質がどう考えても男。
プライドを傷つけられた雄は執念深い。
俺の上半身が双子の片方に持ち上げられる。体格差からして少し無理がある姿勢だが膝立ちの双子の一人に抱きつく形で身体を支えて後ろで小具を受け入れる。
手の空いている双子の一人が俺のチンコに何かを取りつけた。コックリングというやつだ。この後、射精できないまま双子と会計と会計の親衛隊と小具を一巡ぐらい繰り返された。
一旦、身体を雛軋に綺麗にされた後に副会長が来たはずだ。朦朧としていたし怠さが半端なかったので副会長とろくに話をした覚えはない。そして、特に無茶な姿勢や変な道具を使われたわけでもない対面座位や正常位だったので楽だった。
雛軋に身体を洗われた際にチンコの方に媚薬を入れられたりしたからか対面で俺のチンコが副会長の腹に擦れるのが気持ち良すぎて喘ぎまくった覚えがある。
『やぁ、これ、やめてぇ、……チンコ痛いっ、いたいのっ』
コックリングを外してくれるように頼む俺。
小具はただ笑っていた。
『無理矢理エッチなことされたりするのが好きな変態のイヤなんて言葉、聞かなくてもいいよな? もっとして欲しいってことだろ? 気持ちいいんだよなぁ?』
双子が小具の言葉を肯定しろと言わんばかりに俺の指先を押す。
悲鳴を上げながら俺は射精せずに果てた。
『空イキしちゃった? さすがはビッチだな』
小具の笑い声を聞きながらこの腐った上映会がいつまで続くのか考えさせられる。
ここは邪魔が入らないようにと会計の部屋。そのため雛軋が俺に見せたがっていた無編集動画ではない。
会計の持っている動画は会計がメインになっているパートらしい。
他の人間に参加賞とやらで配られた動画も基本的にその人間がメインの部分だけだという。
戦利品だからというけれど自分の艶姿を変なことに使われたくないという生徒会役員の思惑があるんじゃないだろうか。
ともかく俺は今すぐにでも耳を塞いでしまいたい。
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