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第18話
戸惑いを隠せない俺に、天嶺は無駄に貪るような激しいキスを迫った。獰猛な舌が執拗に絡み合い淫猥な水音が俺の耳に伝わると、更に自らの熱雄を震えさせ布越しに擦り付ける。
「ダメだよ、独りで楽しんだら」
擦り付けていたことを天嶺に知られた俺は、スラックスの前を手際よく解放させられる。
勢いよく飛び出してきた俺自身は先走りの蜜で既に厭らしく震えているのが分かった。
「扇情的だな」
天嶺はそう呟くと、俺を向かい合わせにしその場へ跪くよう指示する。
「俺のを舐めなさない」
手をネクタイで縛られたままの俺は困惑する。
「手、開放してくれよ」
懇願するが天嶺は涼しい顔してこう言った。
「口で全てやってみろよ」
既にスラックスの前が大きく張りつめていた天嶺のジッパーを歯で咥え、そっと少しずつ降ろしていった俺は布越しからも伝わってくる天嶺の熱気に息が荒くなっていた。
独特な匂いのする熱雄に、俺の後孔は自然と収縮する。
……欲しい、天嶺の。
上目遣いで天嶺にそう訴えたが、天嶺はまだ続けるよう視線で合図していた。
黒いビキニパンツの内側で蠢いている獣はとても獰猛で、俺は覆っている布を外す作業に一瞬躊躇いを感じてしまう。
「さぁ、どうした。続きは?」
布越しからチロチロと舌を這わせ始めた俺に、目の前の天嶺の熱雄が蜜を溢すのが分かった。
「はァん……ん」
布越しからただ舐め上げているだけなのに俺は喘ぎ声を洩らしてしまう。
その声に呼応したかのように天嶺の熱雄がグンと重量を増す。同じく俺の熱雄も、天嶺の反応からこれ以上なく硬さを帯びる。
これって、俺のこと……好きだから反応、してるんだよな?
舌を這わせながら俺はそう思った。
男は身体と脳が別々だというが、天嶺の熱は全てが一体となって反応しているんだと自分へ言い聞かせる。
「そろそろしゃぶって」
優しい声色で天嶺が頭上から話す。
唇でピッタリとしたビキニパンツの上を咥えると、俺はゆっくりと天嶺の熱雄を傷付けないよう慎重に降ろしていった。
露となった天嶺の熱雄が俺の頬を勢いよく叩く。柘榴色した切っ先はとても熟れていて甘く啼かせるための立派な凶器へと成長していた。苦い蜜の特有の香りが俺の鼻を掠める。
告白したのかしていないのか、そんなことはどうでも良くなる程今の俺は天嶺を無意識に欲しくなっていた。
たった少し前まで天嶺のことを想い、別れを切り出していたはずなのに。
天嶺の存在、天嶺の執拗なキス、そして天嶺のこの獰猛な熱……。
5年という歳月は俺の細部にまでその存在を強烈に植え付けさせ、俺を捕らえていた。
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