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ケモノの湯浴み7
「あぅっ……アッ、……イク、イク……ッ!」
両腕を一絡げに掴まれ、執拗なまでにS字結腸を突かれ続け、俺は半ば悲鳴をあげながら絶頂を迎えた。意識がぶっ飛びそうなまでの強烈な快楽が全身を襲う。脳天から足先まですべてが、ぶるぶると痙攣していた。
目の焦点が合わない中、チカチカと小さな星が眼球の中で瞬いている。濡れた髪から滴る雫や、額に浮いた汗、見開いた双眸から溢れる涙が、頬に流れていく。だらしなく開いた口は戦慄き、喉仏がひくついていた。
「あ……あぁ……、ん……っ!」
律動は続く。絶えず、奥の奥を貫いてくる。ねっとりと亀頭を弄られてもいた。法悦状態の俺を、朔ちゃんはさらに狂わせようとしているのだ。
「馨……かおる……、気持ちいい……?」
「……うん、っ……おまんこ、またイッちゃう……あああッ……!」
かわいい、馨。と、愉しげで、それでいて切ない声で囁かれた気がした。俺はまたナカの刺激だけで果て、朔ちゃんの屹立と腕で支えられていないと、すぐにでも温泉に沈んでいきそうなほどに、ふにゃりと脱力した。
涙と濁音まじりの声が止まらない。泣きじゃくる子どもと何ら変わりなかった。朔ちゃんは、そんな俺を強く強く抱きしめながら、無我夢中と言わんばかりに腰を打ちつけてきた。
目頭とまなじりが裂けんばかりに目を見開き、天を仰いで喘ぎ叫ぶ。
「あーっ! あああっ! だめっ、だめ……もうだめぇ……!」
「……っ……イク……ッ」
刹那的に、真っ暗で無音の世界に放り込まれた。
が、それからすぐに、腹の奥にぼんやりとした鈍痛と、灼けるような熱を感じ、意識が戻る。ドクドクと朔ちゃんのペニスが脈動し、その動きを敏感にとらえた直腸が、吸いつくように蠢いているのが分かった。
生殖器官には決して成り得ないけれども、女性の膣のように男の子種を搾取しようとしている。
朔ちゃんのザーメンを欲し、それで汚されて悦んでいる。
はしたなくて、浅ましい。
けれども、それでいい。そんな俺の身体で朔ちゃんも気持ちよくなってくれるのなら、いつまでもそうあり続けたかった。
朔ちゃんがこの上ないほどに色っぽい声を漏らし、蒸し暑い裸体を俺にぴったりと密着させ、小さく震えている。それを鼓膜や素肌で感じていると、胸のうちに多幸感が満ち満ちていく。
朔ちゃんへの愛しさで心がいたく締めつけられ、いつまでも涙が溢れてくる。
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