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【22】『だから、馬鹿は君だって』
「一緒に入る?」
「一人で入れ」
「小学四年生だっけ?どんな体してるの?」
「変態なのか?」
「つるつる?」
「小児性愛者なのか?」
少しずつ舐めるように炭酸の泡を舌の上に乗せる。舌や咥内の粘膜に傷みさえ感じた。
炭酸飲料とは思った以上に刺激がある。
こんなものを、水の様に飲める男に関心しながらグラスから唇を離した。
「錦君。信頼関係の築けていない相手に、肯定されたら困るようなことを口にするのはやめなさい。『変態かって?えぇ、変態ですとも。だから錦君の可愛いお子様マンコに生ハメ中出ししちゃうぞ。なぜなら僕は変態だから。』ってエロルート行きになっちゃうかもとか少し考えた方が良いよ。錦君のツルツルおマンコに大人おチンポで雌犬調教とか萌え萌えだよね」
「馬鹿か。俺は男でさらに小学生だ。何ができると言うんだ」
「だから、馬鹿は君だって。自分がどんな危険な事をしてるか分かっていない。」
「ハッ。誘拐犯が何を言うかと思えば。笑わせる。」
鼻で笑ってやる。
正直彼のいう言葉は聞きなれない単語が多く理解しきれない。
これが大人と子供の差か。
話の前後から猥褻な言葉ではないかと予想できる。
しかし、誘拐犯が説教とは何の冗談だ。
「こりゃぁ、驚いた。君は無意識に恐ろしい挑発をするね。君を全裸に剥いて悪戯するくらい簡単なんだけど。」
「子供の裸に興味があるのか。人は見かけによらないものだ」
「よし。じゃぁ、中出しセックスでもしようか。」
「誘拐一日目でか?余裕が無いんだなお前。」
「はぁ、嫌な子供だなぁ。そんな事よりなんか食べようか。お腹がすいてどうも怠いや。」
男は面白そうな顔で肩をすくめグラスの底に溜まった溶けた氷水を煽りテーブルに置く。
とんっと言う音とともに水滴が散った。
「錦君好き嫌いある?」
「甘い物は苦手だ。それ以外は特にない。」
「甘い物が苦手なんて贅沢だなぁ」
水分補給と思い少しずつコーラを飲んでいる錦を置いて、ダイニングキッチンへ移動し鍋やボウルを棚から出しはじめる。
「…そうかもしれない。」
「辛い物は?」
「余り食べたことが無い。」
「へぇ、普段何食べてるの?」
「和食が多い。」
「薄味なものが多いんだね。ご飯作るからシャワー浴びておいで。ここを出て、すぐに右手に曲がれば風呂場があるから。」
「着替えが無い」
「用意しとくよ。それとも、怖い?」
「俺に怖いものなどない。」
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