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出逢い編その4
「全て片付いた。これで文句は無いでしょう?」
2時間程経って、エイトは戻ってきた。もっと時間が掛かるかと思ったが案外手慣れているらしい。死体は何処かに片付けられ、血まみれの床や壁は綺麗に拭かれた。ソファーなどに付いたものはもう落とせないからいずれ買い換えることになるだろう。
「カーテンは?」
「私に抱かれる様子が外から丸見えになっても良いのなら外して丸洗いしてしまいますが?」
「ここでするつもりか!?」
輝が言うと、エイトは何を言っているのかと不思議そうに首を傾げる。少ししてから合点がいったのか「ああ!」と声を洩らした。
「『秘め事はベッドで』ですね?」
そう言ってひょいと輝を抱き上げた。降ろせと輝が藻掻いたが、エイトに冷たい目を向けられ、人形のように大人しくなるしかなかった。
「……ッ」
輝が落ちた衝撃でボスッとベッドが音を立てた。体制を立て直す間も無くエイトが輝にのし掛かる。エイトは足の間に体を埋められ、両手を拘束されたまま唇を奪った。
「ん……ッ、ふ……」
生温かい舌が口の中を動いて気持ち悪い。息も苦しい。抵抗したくても両手はしっかりと掴まれてピクリとも動かせず、体が密着しているせいで蹴りの一つも入れられない。
「んんん……んむむ」
このまま酸欠で死ぬのかと思った時、やっとエイトは唇を離した。
「全く慣れてない下手なキス。日本語では接吻って言うんだったか」
「はぁ……はぁ……」
「運動不足な温室育ちのお坊ちゃんには耐えられないかもしれませんね。まあ、意識が飛ぼうが壊れようが構わないが」
そう言いながら、エイトは輝の服を脱がせていく。脱がされた服はぽいっと遠くへ投げ捨てられた。輝は一糸纏わぬ姿をエイトに晒される事になった。
「ふむ……服越しでも細いのが分かっていたが貧相ではないな。かと言って無駄な肉は付いてない。まるで肌の色といい顔の造りといい、まるで人形のようだ」
「五月蝿い。するならさっさとすれば良いだろう」
輝の言葉に、エイトはニィ……と唇の端を釣り上げて笑った。そして常備していたらしい液体の小袋を開け、輝の臀部に塗り込める。
「気持ち、悪い」
「慣らさないと痛いんですよ。入りませんし」
「い"ッ」
入り口辺りを撫でるように触れていた指の先端が輝のナカに入った。まだ痛みを感じるほどではないが、違和感に耐えきれず、輝はシーツを握りしめる。それに気付いていないのか、それとも無視しているのか、エイトは輝の無垢なそこを無遠慮に拡げていく。
「いっ……うぅ、あ……」
輝が痛みに顔を歪ませた時、エイトの唇は弧を描いた。
「痛いですか? 痛いでしょうね。良いですよ遠慮なく言ってくださって。より一層興奮しますから」
「こンの、ど変態が!」
エイトはクックッと笑い自分のスキニーパンツのベルトを外した。
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