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第33話

「あのさ、昨日の話だけど…」 人の少ない教室でお互い無言のまま食べていると、誠が話を切り出してきた。 「俺認めてないから」 「え?あの、認めるとかじゃなくて、俺はまじめに…」 「でも俺が認めなきゃ完全に別れたとは言わないでしょ」 「でも…」 「冬馬と付き合うなんて許さないから」 なんか誠は勘違いしてるし、俺がなんで別れようって言ったか全然分かってない… 俺が誠の言葉に返さないでいると無言を肯定と受け取ったのか、そのまま話をしないまま昼休みが終わった。 誠は何か勘違いしたままだし、話も結局うまくいかなかったし。 唯川のこともちょっと怖いし… …なんでこうなっちゃったんだろう

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