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第61話
「え…?」
「遥斗!」
痛っ……!
男が持っていたのはナイフでなんで学校にそんなもの?って思ったけど恐怖と痛みが先に来た。
「おい!離せ!!」
「おとなしくしろ!」
気が付いたら男は先生たちに押さえつけられていた。
なんで先生がこんなとこに……?
「遥斗大丈夫?」
「誠…どうしてここに?」
「唯川の様子がおかしかったから問い詰めてたどり着いた。それより腕止血しないと」
さっき男は本気で俺を殺そうとしてきていて、とっさに誠が腕を引いたから助かったけどもう片方の腕をナイフが掠めてしまっていた。
改めて切られたところを見ると自分の腕なのに痛々しくて、止血してくれているのを他人事のように見ていた。
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