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第90話

結局人気のアトラクションには乗らずに三十分も並ばずに乗れるものに乗り、冬馬との時間は終わった。 冬馬もそうだったけどアトラクションから出るとすぐの所に誠がいてどうやってここが分かったんだ?と不思議に思った。 「遥斗、この後どうする?」 「あれに乗ってから、パレードみて花火も見たい!」 「まだまだ帰る気じゃなさそうだな」 だってせっかくここまで来たのにこんな早くに帰ったら勿体ないし… 「よし、じゃあ行くか」 「まずはあれか、一時間半待ち」 今日一日回ってみて意外と絶叫系に乗れると分かったのでここで一番怖いと言われているジェットコースターに乗ろうと誘った。 一時間半待ちなんて二人めんどくさくなってないかな?と、心配もしたけど二人とも嫌な顔を全くしていなかったのできっと乗りたかったんだろうということにした。 「そうだ、遥斗喉渇かない?」 「ちょっと渇いた」 「誠買ってきてくれんのか?ありがとー」 並び始めてすぐ誠が聞いてきて、そう言えばお昼以来なにも飲んでなかったような気がして急に喉が渇いてきた。 アイスじゃ喉潤わないしね… 「何言ってるんだ?ジャンケンで決めるんだよ」 「はぁ?」 「勝ったら遥斗とここで順番待ち、負けたら全員分の飲み物買ってきて」 「わかったよ…仕方ねぇなぁ」

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