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第2話
「あ!冬馬同じクラスだ!」
校門をくぐってすぐにある掲示板に貼られているクラス表をぴょんぴょん跳ねながら見ていた遥斗が同じクラスだと言うので内心ほっとして人混みを出る。
一年A組
と書かれた教室に二人ではいると中にはもう何人か人がいた。
その中に見知った顔が一人
鈴木誠
誠は小学生の時よく遊んでいた友達でそれなりに仲はよかった。
同じ小学校のほとんどの奴らは地元の中学校に行ったのでここに来ている奴は少ない。
「冬馬!座席表見にいこーぜ」
前の黒板に貼られた座席表を見に行くと出席番号の誕生日順に並んでいて遥斗は誠の目の前の席だった。
ちなみに俺は2月28日生まれだから出席番号は後ろの方で窓際の席だった。
入学初日でそんなに仲良くなれるとは思っていないので周りの席の数人と適当な話をしていると、担任が入ってきて直ぐに体育館に移動しろと言われた。
クソ眠い教育委員会の話とかPTA会長とか校長の話を何時間も聞いて入学式は終わり教室に戻る。
担任から明日からのことを連絡されると親が来てる人も多いからともう帰れることになった。
「今日は入学祝いだしうちでみんなでパーティーでもしましょうか」
「いいですね!ぜひそうしましょう!」
家まで歩いて帰る途中俺と遥斗のお母さん達が勝手に話を決め盛り上がっていた。
母達はこういう行事があるとすぐにパーティーをしたがる…
正直めんどくさかったし、遥斗の両親は家に滅多に居ないからこういう時くらい家族でゆっくりさせてやればいいのに、なんて思い遥斗の方を見ると
「パーティー楽しみだな」
とキラキラした目で見てくるから文句も何も言えなかった
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