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第13話
「でね、そしたら誠がね」
「はいはい」
「ちょっと聞いてる?」
「聞いてる聞いてる」
「さっきから返事適当じゃんか!」
「だってずっと同じ話してんじゃねーか」
「同じじゃない!」
二人が付き合ってからというもの遥斗はずっと俺のところに惚気話に来る。
昨日はどこに行った何をしたなど逐一報告される。
俺の気も知らないで…
なんてはじめは思ったけど最近はもう諦めている。
「二人ともお昼食べようよ」
「あ、誠!」
二人は今までと変わらず俺を昼に誘ってくるけど、気まずい以外のなにものでもないのでいつも何かと理由をつけて逃げている。
今日はなんて言おうか…
「冬馬!」
「あ、月菜」
ドアをスパーンと開けて入ってきた月菜に遥斗と誠は「誰?」みたいな顔をしている。
誠は前に会ってるんだけど覚えてないらしい。
「あの、今日、昼…」
「あぁ、今日一緒に食べるんだったな。」
「っえ、は?」
約束はしてないけどちょうど良かったので二人に一言伝えると月菜と教室を出た。
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