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第15話
「いやー昨日は月菜に昼付き合ってもらったみたいで、悪かったな」
「いや、俺は全然。それよりお前もう大丈夫なのかよ」
「おう!もうピンピンしてる!」
今まで名前を出しちゃいけないあいつみたいな扱いだった大月大和は、昨日風邪で寝込んでるということだったのに一日で治ったようだ。
大和はサッカー部で月菜とは小学生の時から仲がいいらしい。
「なぁ冬馬、月菜見舞いにもきてくれなかったんだけど、俺の事なんか言ってたか?」
「…特に何も」
「だよなぁ!くそー…」
何も言ってなかったけど心配はしてる風だったから照れながらも見舞いには行ったのかと思ったら行かなかったらしい。
まぁ行きたかったけど恥ずかしかったとか勇気がなかったとかそんな感じだろうけど…
そんな月菜の気持ちに全然気付く様子のない大和は悔しがっていた。
「なんだ大和、今日は来てたのか。別にたいしたことない風邪だったんだな」
相変わらずツンとした態度の月菜が俺たちのところに来ると大和もコロッと元気になった。
「おー大したことなかったわ!」
「でも昨日の今日だしせめてマスクはつけとけ」
俺は無理やり大和にマスクをつけると、つけ慣れていないのか息苦しそうにしていた。
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