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第16話
誠と遥斗が付き合ってから二人は些細な喧嘩こそすれど相変わらず仲が良く、俺はあまり一緒に居なくなった。
遥斗は結構誘ってきたりするけど、まぁ普通に考えたら居られないよな…
そんな感じで今日も昼を一人で食べようと教室を出ると、クラスメイトに俺を探してる他クラスの奴がいたという話を聞き、そいつが中庭にいるらしいので行ってみることにした。
「っあ!く、楠木くん!」
そこに居たのは見たことも無いやつだったけど向こうは俺のことを知っているようだった。
「えーっと…」
「僕!及川 翔琉(おいかわ かける)です!」
「あ、はい」
「入学してからずっと楠木くんのことを見てて、ずっとずっと見てて、見てるだけでよかったんですけどだんだん話してみたくなっちゃって、あの、だから、お友達になりませんか?!!」
……いや、ずっとずっと見てたって怖すぎるだろ
正直引いた、ものすごく引いた
まぁでも悪い子じゃなさそう…?
「いいよ。よろしく翔琉」
「っひぇ!よ、よ、よろしくお願いします。冬馬、様?」
「どういうことだよそれ」
「冬馬様!」
「様はやめろ。呼び捨てでいい」
「いいえ、恐れ多くで呼び捨てになんて出来ません!!」
なんなんだこいつ…
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