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第22話

「なに言って」 オメガ…… 子供を産む?…… 出来る訳ない。 「からかっているのか」 「愛しているお前をからかう理由がない」 「俺はもうお前を愛していない」 「愛する。お前はまた俺を。愛される自信がある」 「勝手に決めるな」 「勝手な生き物だと言った。俺はお前の男だ」 変わらないな…… お前は…… 「御木本」 「崇だ」 頬をなぞる冷たい手 「そう呼ばなければ、なにも話さない」 俺は、この部屋に商談で来たんだ。 話を進めるためのツールだ。これは。 「…………崇」 「2年振りだな」 「どういう事だ。思い出話に浸る気はない」 距離をとろうとするが。 「まだ顔色がよろしくありませんね。貧血かもしれません。起き上がるのは、やめた方がいい」 仕事モードの話し方になって、ベッドに俺を拘束する。 「お前のせいだろ」 お前が突然現れるから…… バルトで働いているなんて知らなかった。 「ヘッドハンティングされたんですよ」 「……そうか」 「えぇ、そうです。金や地位もありますが、あなたに近づくにはちょうどいい。そう思って話に乗りましたよ」 「御木本ッ」 「崇……ですよ。私のΩ」 さっきから、そう呼ぶ。 「オメガって、なんなんだ」 「俺の子供を産める雄の通称ですよ」 お前をΩにするために…… 「お前をわざと兄に抱かせた」 高等生物は雄と雌に分かれて、生殖を担う。 子を産む役割を担うのは、雌だ。 「では更なる高等生物はどうでしょう」 更なる? ヒトよりも上の高等生物か、 そんなの…… それは…… 「神ですよ」 神はヒトをβと呼ぶ。 ヒトの上に立つ神自身をαと呼んでいる。 神は…… 新たなる『性』を与える事が可能なのだ。 「神は、見初めた者を己が眷属としΩ性を与える。 Ωになったβは、外見はそのままに雌の生殖器を体内に有するようになる」 喉笛を指がつぅっと撫で上げた。 「兄貴はαだ」 御木本と三上 姓が違うのは、 「俺達は腹違いでね。兄の血筋にはαがいる。βに恋をして、降臨したαだよ。 今や血は薄くなり、誰もαの能力は使えないが、兄貴だけがαとして生まれた。 兄は……」 神の力、βをΩに変える事ができる。 「兄に見初められたお前はΩだ。俺の子供産める体になったな、藍樹」 掌がはだけたシャツの下……腹を撫でる。 「やめろ!」 そんな話 「信じるかッ」 「嘘か本当かは、お前の体で証明すればいい。お前のココ……」 下着すら取り払われて、脚を持ち上げられた。 「たくさんミルクを飲ませてやろう」 体…………熱い。 どうしてッ 見られている。 恥ずかしい雄の孔 崇に見られているだけで、ハフハフする。 欲しい 崇の………… 雄の硬いの…… 反り立つ熱根、俺の孔に埋めて欲しい。 疼きを止めて。 青筋の浮き出た淫猥な肉棒で! 「Ωには運命の番が存在する」 俺に見られただけで、欲しがるお前の体が証明しているよ…… 藍樹 「俺がお前の運命の番だ」

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