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三沢修司(みさわ しゅうじ)1-3
「俺もね、蒼士のその子みたいに、一緒にいたい子がいるんだよね。俺が大人になるまで待とうって思ってたんだけど、ここに入学させれば良いんだ」
小湊がキョトンとした顔をした後、笑った。
「三沢は自由になる金あるだろ。奨学生じゃ無くて、三沢が援助して上げなよ。俺達が卒業したら、パピーじゃなくなるからクイーンになっちゃうよ」
それに三沢は小湊の背中をバシバシと叩いた。
「またぁ、そんなこと言っちゃって。蒼士ちゃんと一緒だよ。ただパピーにするんじゃつまらないでしょ」
「は?」
「クイーンにした後に、パピーにしよう」
小湊は綺麗な顔を微かにしかめた。
「何言ってんの?」
「だってさ、ただパピーにしたんじゃ、ありがたみがないでしょ。どん底を味わってからなら、パピーにしたらもう逃げないじゃん」
「三沢、ほんと怖いよね」
「またまた。何言ってんの。俺達根本は一緒でしょ」
「さすがに俺はそこまで考えてない」
小湊はそう言ったが、特に三沢を軽蔑している様子は無く、それどころか、面白い提案をしてきた。
「推薦方法、教えるよ。その代わり、俺にセックスの仕方教えて」
三沢は蒼士の言葉に、にやりと笑った。
「なになに。蒼士ちゃんも、ついにそういうのに興味持っちゃった? いいよいいよ。教えて上げるよ。最高に気持ち良くして上げる」
「違うよ。俺じゃ無いよ。俺は別に気持ち良くなるの、あんまり興味ない。それよりも、どうやったら相手を気持ち良くさせて上げられるか教えて。三沢、女だけじゃ無くて男相手にも、もてるだろ。よく、三沢を巡って生徒同士が喧嘩してるよね。それ、何度も収束させているの、俺なんだよ。そのお礼もかねて、みっちり教えてよ」
「だったら、実地で教えて上げるって。気持ち良いこと、楽しいよ」
「そう? 俺は相手が気持ち良ければ、それ以上はないと思うけど。俺は好きな子が快楽に狂う姿が見たいんだ」
三沢は小湊の言葉に爆笑をした。
「マジ? オヤジ発言だ。すげぇ変態だね。蒼士ちゃん、大好き」
三沢はますます小湊が気に入った。かなりぶっ飛んでいる。今まで全く性に対して興味がありませんという顔をしていたと思ったら、性欲がありあまるインポジジイのような事を言い出したのだ。
「いいよ。たっぷり教えて上げる。その代わり、俺にも色々協力してよー」
「俺が出来ることならね」
にっこりと爽やかに笑う小湊に、三沢もにっこりと笑った。
「あー、その爽やかな顔、たまんないねぇ。突っ込んで、その綺麗な顔を歪ませたいな。ヒーヒー言わせてやりたいけど、駄目?」
「駄目」
全く動じない小湊に、三沢はやっぱりこいつといるのは心地良いと思った。
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