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綿貫碧(わたぬき あおい)4-8
何故か嬉しそうに笑う三沢に、もう一度止めてくださいと言うが、構わず三沢はそこを舐めていく。
「暴れたら、足も縛っちゃうよ」
「え?」
「ね」
笑う三沢の顔は、熱に濡れている。色っぽすぎると思っていると、ベロリとアナルの周辺を舐められ、ほぐすように指先で肉輪を揉まれた。
ゆっくりと舌が後孔に入ってくる。先ほどまでキスをしていた厚い舌が、今度は綿貫の後孔を探っているのだ。舌でされる愛撫の快感以上に、その事実が綿貫の体を高ぶらせた。
「あっ、あっ……! イク!」
綿貫は、腹の奥から快楽が湧き上がってくるのを感じた。触ってもいないのに、ペニスがビクビクと脈打ち、熱いほとばしりが噴射される。それを見た三沢は、驚いた顔をした後、笑った。
「ちょっと、あおちゃーん。ほんとに? 入れても触ってもないよ。凄い淫乱」
三沢はそう言うと、射精したばかりの綿貫のペニスを再度擦り始めた。
「あぁ、可哀想に、中途半端にイッたから、物足りなそう」
「だめ、触らないで、くるし……」
「次はね、簡単にイカないようにしようね」
三沢はペニスと陰嚢の根元に、コックリングを付けると、ローションを手に取った。
「前にさ、男とするのは痛いだけだって言ってたけど、あれ、嘘なんだね」
三沢はローションのボトルの先端を綿貫の後孔にぐいっと入れると、ボトルをぐっと押して、一気にローションの中身を肉穴に流し込んだ。
「ひっ……ちが……」
「違わないでしょ。こんなに感じて」
「こんなの、三沢さんが初めてです。こんな、感じたこと、今までありません」
目を潤ませて言うと、綿貫の後孔からボトルを引き抜いて、その代わりに中指をぐっと挿入してきた。
「ほんと?」
綿貫はガクガクと頷く。それに三沢は満足そうに笑った。
「これから、嘘は言っちゃ駄目だよ。この間言ったよね。真剣に聞かれてることに、嘘を言っちゃ駄目だって」
こんな状況で何を言ってるのだろうと思ったが、三沢が肉壁を抉《えぐ》ってきたのに、思わず頷いた。
「じゃあさ、初めての男は誰?」
「え?」
三沢がゆっくりと指を動かし、抜き差しをし始めた。初めは綿貫の後孔をゆっくりとほぐすような動きであったが、綿貫の恥肉がほぐれると、今度は指を二本入れ、ゴリっと内部を刺激した。
「あぁ……っ、あ、あっ」
じわりと、しかし急速に広がっていく疼きに、綿貫は恐怖して頭を振った。
「なに、これ……やっ」
二本の指が、綿貫の前立腺挟み込むように刺激をしてきた。疼きは確実に快楽となって綿貫に襲いかかってくる。動かない手をぎゅっと握り、もどかしげに腰を揺らした。
「こんなの……無理、だめ」
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