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綿貫碧(わたぬき あおい)4-13
三沢が綿貫のペニスを激しく擦り始めた。もうイケないと思ったが、三沢の技巧な手の動きに、すぐに射精感が沸き起こってくる。
「あ、イク!」
声を上げると、三沢がぎゅっと綿貫の屹立を握った。
「もう少し我慢」
綿貫はそれに頷くが、早くイキたい、早く、早く、とそればかり思っていた。
「イクよ」
三沢がそう言うと、手の力を弱めて、綿貫のペニスを再度擦り始めた。すぐにググッと射精感が沸き起こり、びゅっと精液をまき散らした。
それと同時に、体内に熱い迸 りを感じる。三沢を見ると、荒く息を吐きながら、これ以上なく艶やかな色を顔に浮かべていた。それに、綿貫は再度、小さくカライキをしてしまった。
「ちょっ、あおちゃん、きつ、追い打ち」
そう言って、三沢がペニスをズルリと引き抜いた。
「ごめんなさい。もう一回イッちゃった」
それに三沢は動きを止めた後、綿貫を抱きしめてきた。
「あー、もう、何て可愛いの。可愛すぎる」
何が三沢の心を押したのだろうかと思いながら、綿貫はぐったりとベットに横になった。
「何か、ご飯あったかな。冷凍は置いてあるはず。制服は洗濯するね。乾燥機あるから、明日には乾くよ」
「はい」
綿貫はもう動く気力も無いというのに、三沢は綿貫の服と自分の服を手に取ると、さっさと部屋から出て行った。
あまりの温度差に、自分にとって三沢は唯一だが、三沢にとっては、沢山いるはずの一人なのだろうと思った。
幸せの気持ちの後に、辛い気持ちになるのは、やはり変わらない。あれほど最高の時間を貰ったというのに、終われば空しいだけだ。
「きっと、賢者タイムだ」
自分の気持ちと三沢の態度にそう結論づけ、自分を無理矢理に納得させると、さすがに裸は恥ずかしいと思って布団を掛けようと思ったが、掛け布団はどこにもなかった。
この部屋はやるための部屋だからだと思い、個人でヤリ部屋を持つだなんて、本当に遊び人だな、と綿貫は思った。
やることもなく、布団でゴロゴロしていると三沢が部屋に入ってきた。
「動ける? 体痛くない? 気持ち悪いでしょ。お風呂行こうか」
「三沢さんが気づかって動いてくれたから、痛くないし動けます。でも、怠い」
「イキすぎたからね。おいで」
三沢が綿貫の体を抱きかかえてくれた。歩けるが、せっかくなので三沢に甘えようと思い、三沢の首に手を回した。
「一緒に入るんですか?」
「うん。駄目?」
「いや、何か恥ずかしいじゃないですか」
「何で? 男同士だよ。変なあおちゃん」
男同士で発情しているのだから、恥ずかしいと思ってもおかしくないのではと思うのだが、三沢は心底分からないと言う顔をしている。
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