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綿貫碧(わたぬき あおい)5-11
ビクビクと体を痙攣させると、三沢が綿貫の肩に何度もキスをしてくれた。それにうっとりとしていると、三沢はベッドの上に座り、対面座位の状態で向き合った。
「これ、ふか……」
「あおちゃん、可愛い」
三沢がチュチュと何度も綿貫の額に、頬にキスをしてきた。それに、ドクリと心臓が音をたてる。
「中、キュッとなったよ。キス、好き?」
「好き。大好き、好き、好き……」
三沢が好きだから、三沢とのキスが好きだ。しかし、それは言えない。言えないからこそ、何度も好きだと繰り返した。
三沢はそれに応えるように、唇に何度もキスをくれた。舌を差し入れ、上顎を擦ってくる。それに、綿貫は再度絶頂を迎えた。
「ねぇ、とって。出したい」
三沢にねだると、三沢が綿貫のペニスに装着されているコックリングを取り外してくれた。綿貫は解放された瞬間、腰を上下させる。もう制限させるものはなく、綿貫はただ快楽を貪った。
「すごい絡みついて、最高に気持ち良いよ」
三沢が、欲望に濡れた目でそう囁いた。それに綿貫は三沢に抱きつく。
「気持ちいい……あっ、あっ……」
「これ、最高にいいけど、もう我慢出来ない」
ごめんね、と三沢は言うと、綿貫の体をベッドに横たえ、ぐっと奥まで突いてくる。そして激しく腰をスライドさせた。
「ひぃ……イッ……いぃ……やぁ……だめ、だめ!」
綿貫は白濁を吐き出しながら、ドライオーガズムを迎え、もう何が何だか分からなくなっていく。
「三沢さん……す……」
好き、と言う言葉が頭の中で繰り返される。それが言葉になっていませんようにと祈りながら、綿貫は三沢の体にぎゅっと抱きついた。
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