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綿貫碧(わたぬき あおい)8-8

「だからね、今日は特別ゲストを呼ぶんだ。その子もね、脱走しちゃったんだって。だから、ここで一緒に罰を受けようか」  何を言っているのか。誰を呼んでも気になどしない。他人を気づかって、傷つくとでも思っているか。誰が何をされても、今更どうでもいい。しかし、一体誰が来るというのか。自分が気にするような人間など、思いつかないと思ったが、すぐに一人の男の顔が頭に浮かんだ。 「あ……甲野君?」 「そう、当たり」 「嘘だろ……何で」 「だから、脱走しちゃったんだって。輪姦《まわ》させるのかな。それを盾にパピーにするのかもね。さすがに、パピーになるんじゃないの。蒼士、いっちゃってるよね」  三沢の言葉に、確かに、そこまでされそうになったら甲野もパピーになるだろう。きっと大丈夫だ。そう自分に言い聞かせる。 「大丈夫だよ。あおちゃんは、誰にも触れさせないからね。でも、大好きな甲野君に、見て貰わないとね」  三沢の瞳の奥に揺らめく炎を見つめながら、綿貫は少しだけ笑った。 「いいよ。三沢さんの好きにしなよ。でも、もうこれで終わりにしようよ」  三沢は、綿貫の言葉に目を細めて見下ろしてくる。 「俺からは逃げられないよ」 「違うよ。俺、三沢さんの事、信じます。俺が馬鹿なんだって、ちゃんと認める。三沢さんも、三沢さんの言うとおりにしたら、俺の事信じてくれますか」  三沢は綿貫の唇をそっと撫でると、綿貫の目に目隠しをしてきた。 「怖い?」  三沢が聞いてくる。それに綿貫は、首を振った。 「怖いけど、三沢さんを信じる。三沢さんは俺以外、どうでもいいんでしょ。だったら俺もそうだよ。他人なんてどうでもいい。何を見られても、どんなに馬鹿にされても軽蔑されてもいい。甲野君にも、何を見られてもいいよ」  三沢が動く気配がした。何をされるのか、身を強ばらせていると、後孔に入れられたローターが動き始めた。 「あぁ……!」  振動の感覚は段々と強くなっていく。肉壁全てに伝わる感覚は、快楽のポイント全てを刺激されているようであり、堪らず綿貫は、喘ぎ声を次から次へと漏らしていった。 「ここにも、入れようね」  三沢が綿貫のペニスを掴んだ。何をしようとしているのか気がつき、綿貫は思わず拒絶の言葉を口にした。 「やだ、それ、やだよ……」 「何でも言う事聞くって言ったのは嘘?」 「でも、そんなの……俺、まだ十五なんだよ。あんなの、無理。あんなの知って、俺、もう普通じゃいられない」          

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