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第7話
「あーあ、落としちゃった」
「す、すみません……」
ハァハァと上気した荒い声を吐き出して、弘樹は半泣きで呟いた。足は産まれたての子鹿のように震えていて、輪っかがなければ床に崩れていただろう。
「じゃあ、みひろにお仕置き」
「……っ!」
玉山は弘樹の手錠を外し、ソファに押し倒した。間髪入れずに薄く開いた唇に同じもので触れると、弘樹の目が丸く見開いた。
「写真は撮らないから、抱かせて」
「え、あの……っ」
弘樹の答えを聞かずに、玉山は胸元を暴いて、布の上から小さな豆粒を摘んだ。
「っあ……っ」
「みひろの全部……可愛いから、独り占めしたいな」
バニースーツの脇から弘樹の自身を出し、優しく右手で包んだ。数回達してドロドロのそれは、玉山に触れられてまた反応を見せた。
「た、玉山さ……!」
「洋介」
「へ?」
「僕の下の名前。洋介って呼んで」
「洋介……さん」
弘樹が小さく呟くと、玉山は満足そうに微笑んで再びキスをした。弘樹の身体を反転させ、足を大きく広げた。ずっとバイブを咥えこんでいたそこは真っ赤にひくついて、玉山を誘う。
「ここ、僕を呼んでるみたいだね」
「洋介……さん」
「ん?」
「俺も……俺の本当の名前、呼んでくれますか?」
「本当の?」
「弘樹……三島弘樹です、本名。だから、みひろ」
「なるほど……いいよ、弘樹」
男としての名前を呼ばれて一層顔を赤くした弘樹は、自分から臀部を左右に開いて玉山を見つめる。それだけで己の雄蘂をしっかり起き上がらせた玉山は、少し強引に弘樹の中に挿入した。
「あぁああん!」
「ひろ、き……っく、もう少し、力抜いて……っ」
「っご、ごめんな、さ……これ、おかしくなる……!」
うさぎのしっぽについていたバイブとは規格外の大きさと固さに、弘樹は快感と恐怖を同時に感じていた。革張りのソファにしがみつき、バニースーツからはみ出た弘樹自身が背もたれに白を描いた。
「本当に、今まで未経験とは思えないな……グチャグチャじゃないか」
「っあ、あ……ごめ、ごめんなさ……!」
突かれる度に、弘樹の身体が歓喜に震えた。玉山のものをギチギチに締め付け、しかしもっと欲しいと奥へ誘う。
「っひぅ……んぅ……」
「もういく? 僕もいって、いい……?」
「あ、ぁあっ、ん、いく、いく……っ」
玉山が弘樹を強く抱きしめた刹那、温かい流れを感じて弘樹も透明になった液体を放って崩れ落ちた。
「あぁ、やっぱり誰にも見せたくないな……」
そんな玉山の言葉を遠くに聞きながら、弘樹はフワフワした空間に意識を飛ばした。
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