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第22話
颯も俺も悪くはないが真ん中より少し上ってだけの話し。雪輪に追い付くにはかなり努力しなければならない。
昼休みも放課後も図書室に行き互いに得意分野を教え合い学習していく。
帰宅してからもどちらかの家に行っては勉強漬けの日々を送った。
その結果俺も颯も上位に食い込むことができた。
雪輪の隣に並ぶ颯の名前。颯が嬉しそうに微笑んだ。
「雪割はやはり首席か…流石だな」
「そうですね。俺も頑張らないと…」
二人で話していると人が近づいてきた。同じクラスの奴だ。前回のテストではこの表に乗ってた。今回はうまくいかなかったようだ。ここに載ってないから
「すごいなぁ。三葉。あの噂マジなんだ?」
「は?何のことです?」
「担当教師に股開いて点数もらったってやつ。俺にも拓いてよ?」
「…へぇ…そんな噂があるのですね。どこからそんなデマがでたのでしょう?皆に聞いてみましょうか」
「校内中の噂だよ」
「ほぉ…さて…どうしましょうか?そんな噂があるのでは俺の努力は全て水の泡。根元を見つけ出しましょう。焔。行きましょう」
それから移動して開き教室に入った。すると颯は机に突っ伏した
「何で…そんな…俺…そんなことしてないのに…」
「大体誰かは検討ついてるよ。」
「本当ですか?」
「あぁ…」
実はあの噂は俺は知ってた。颯にいかに耳にいれないか結構奮闘したんだ。
「…あいつだよ。この間告白してきてお前が振ったあいつ」
先日颯は同級生の女に告白されていた。女は学内じゃ有名な女だ。
実家は金持ち。容姿もいい。成績も申し分ないしスポーツも得意。まさに完璧な女だ。隣につれて歩く者も勿論全て整っているものが多い。
そこで目をつけられたのが颯。颯は入学当初からクールビューティだとか言われてきた。
確かに颯は口数も少ないしいつも澄ましたように見える。
颯は実は以外に人見知りなのだ。人の顔を覚えるのも得意ではない。話しかけられたところで何と返せば良いのか迷ってしまいあまり愛想は良くない。
ただそれが颯の美しさを引き立てていた。そこに目をつけた女はこれまで颯に告白してフラれた奴等をうまく誘導し自分は表に出ないよううまくその噂を流したのだ。
そのせいで最近は颯が襲われそうになることも増えていた。
「…証拠も全部揃えたよ。協力してもらってね」
「協力?」
「あぁ」
「誰?」
「呼ぼうか」
「うん」
しばらくすると協力者が現れた
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