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第24話

「だって。三葉くん。放課後毎日図書室で勉強してたし」 「は?」 「俺だって図書室使いますから。他の人が目に入らないくらい頑張って勉強してたよ?ね?美空」 美空?呼ばれた人がこちらにやって来る 「あぁ!!あの美人さんだぁ!!図書室の人!」 いつも雪輪と一緒にいる幼馴染みの水無月 美空だ。小柄で大きな目がキラキラしてすごく可愛い人。朗らかに笑ってて…でもどこか艶のある人だった。 「この子が三葉くんだって」 「今回二位だった人君だったんだね。うわぁ…睦月!危ういんじゃ?首席の座。だって数得点の違いでしょ?三葉くんすごく頑張ってたもんね」 「うるせー…別に首席にこだわってる訳じゃねぇし」 「えぇ?睦月負けず嫌いじゃん!!頑張れ」 「お前に言われなくてもわかってます!」 二人はとても仲が良い。それは誰がみてもわかるほどだった。 「残念だったねぇ。皆。この子そんな軽い子じゃない。下世話な話をして彼を傷付けるくらいなら自分で努力して追い抜けば良いじゃん。な?滋野」 滋野はこのきっかけになったあいつだ 「滋野。お前が順位にこだわってるのは知ってる。でもさ。負けたのは三葉とお前の努力の差だよ?負け惜しみいってないで頑張れよ。お前ならできるだろ?俺たち何年の付き合いだと思ってるの?お前が本当はこんな真似しなくたってできるの知ってるよ?」 滋野と雪輪、そして水無月は幼稚園から一緒らしい 「お前の両親が厳しいのもわかってる。きっと結果が知られたら大変なことになるよね?だったら次で見返せば良い。時間はまだあるんだから」 「睦月…」 「ったくー。お前らも三葉みてたらわかってるんでしょ?そんなことする奴じゃないってことくらい。まぁ。そこら辺の女より美人だし変な気おこしたいのはわからんじゃないけどさ。醜いぞぉ!三葉の信用取り戻せよ。頼むぜ」 そうカラカラと笑って立ち去っていった。 「…ごめん…三葉…俺…」 滋野が申し訳なさそうに俯いていた 「悪かった…俺たちも悪乗りしてしまって…わかってんのにな…お前がちゃんと勉強してたことくらい…」 教室でも勉強してたのだ。知らないはずがないのだ 「いいえ。わかっていただけたのならばいいです。ありがとうございます」 「うっ…三葉…可愛い…」 「…ほんとに…」 「ごめんな…俺…実はお前のこと好きで」 「えーっ!!」 クラス中が突如大騒ぎだ。それはそうだろう。いきなりの告白なのだから 「…だから…酷いことした…」 こいつはこのクラスのムードメーカーである引田 「引田…お前…」 羨ましいな…伝えられるなんて…皆が戸惑う中検討違いなことを一人で思っていた 「ごめん!いきなり!でも俺…お前と出会った頃から好きなんだ!」 「…お気持ちはありがたいのですが俺今好きな人がいるんです。すいません」 「いや!いいよ。スッキリした。ってことで…今後三葉に何かしたら俺が許さん!」 切り替えの早い奴…周りの奴も引田を誂うでもなくただ頷いていた。それは引田への信頼の賜物だ。 彼はとても感じがよく誰からも好かれている。一番はそれが理由だがおそらくこの要素も含まれているはずだ。引田の家は例の噂の元を作った女の家より大きな家だということ。誰もが知ってる企業の御曹司なのだ。彼の家に支援されている家は多い。女の家もそうだ。だったら使えるかもしれない…後は任せておけと三國は言っていたがもし万が一うまいこといかなければこいつを動かせば良い

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