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第28話

「おま…それすげーな…相当甘そう…仕事的に平気なの?」 滋野の目の前に置かれたプレート…俺の思う昼食ではなく… 「その分体動かしにいくしお肌のお手入れも欠かさないよ」 「見てるだけで胸焼けする…」 「でも三葉も甘党でしょ?」 「そうだけどあいつは一度には沢山食えないからさ。そんな山盛りのスイーツなんて初めてみたよ」 「美味しいよ!食べる」 「いや…いいです…」 滋野の意外な一面。学校じゃ甘いものなんて食べてる姿見たことなかったから驚いた 「学校じゃねなかなか見せられないよね」 「紫音!」 「アキラ。おわったの?」 「うん。これから帰るからご挨拶しておこうかって思って。紫音アホだけど悪いやつじゃないからよろしくね。焔くん」 「頭いいしなこいつ。」 「ねぇ。ギャップがね」 「そういうとこが好きなの?」 聞くとアキラはボッと音が出そうなくらい朱に染まる 「ちが…そんなわけでは…」 「…お前…可愛いな。アキラ」 「ちょちょちょ!!口説かないで!俺のアキラを」 「口説いたつもりないけど?」 「お前妙にエロいんだよ」 「は?エロい?」 「うん…焔くん…色っぽい…ドキッとしちゃった」 「アーキーラー俺だけにしてよぉ」 「やだ。」 「あのさ…ここでいちゃついてると…ほら…周り見てみ」 「あ…」 「滋野…お前ただでさえ目立つんだから自重しろ…早く全部食え。場所移動しよう。ここアキラの職場だろ…アキラはこのあと帰るだけ?何かあるの?ないなら少し話したら?」 そしたら俺帰れるし… 「そしたら帰れるしとか思ってんだろ?」 なぜばれた… 「そんなことは思ってねぇよ」 取り敢えず誤魔化す 「次は三時間後にバイトが入ってて…」 「へ?掛け持ち?いくつしてるの?」 「今は3つ。早朝はコンビニ。昼間はここ。夜は居酒屋」 「そうなんだ。」 「ごちそうさま。アキラとも仲良くなって貰いたいから…この先に雰囲気のいいとこあるからそこで話そ」 「でも。紫音。焔とやりたいことあったんじゃ…」 「ん?いや。一緒に過ごしてみたかっただけで予定は未定よ?」 「そうなの?」 「決めてたってうまくいかないとき困るでしょ?」 「まぁ。そうだけどさ」 「よし。んなら出ようか」 少しいった先のカフェ。今食べたばかりだからお腹は一杯…だからドリンクだけ頼んだ。でも滋野は… 「は?お前また食うの?さっきあんなに食べたのに?」 「デザートは別腹でしょ」 目の前のデカイパフェに釘付けになってしまった 「紫音はいつもこんなだよ」 呆れたようにアキラが呟いた 「ねぇ。2人は付き合ってるの?」 「つっ…付き合って…ないよ!!」 「そんな動揺しなくても。別に偏見ないよ?」 「まだねアキラがうんって言ってくれないの…俺泣いちゃう」 「滋野が泣いたとこで可愛くもなんともねぇな」 泣き真似をしている滋野に言う 「えぇ!酷い!焔!ってか俺のこと下の名前で呼んでいいよ?」 「いや。こっちでいい。今さら変えるの面倒だし」

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