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第120話
結局我慢できなくなってそこで致してしまう。
「…気持ちよかったです…」
「先生と大切な場所なのに沢山汚したね」
「いいんです。先生はきっと笑ってるんじゃないかな?」
服を整えてもう一度手を繋ぎその場所から立ち去ろうとしたときだった。沖の方で小さなものがばしゃばしゃしてた。
魚?…いや違う…あれは…
気付いたら走り出してた。颯の静止の声を振り切って
「颯!!急いで人呼んで!!早く!!」
服が濡れるのも構わず沖へ向かう
ばしゃばしゃしてたのはさっきのお城を作ってた子だった。側に親はいなかったのか?何でこんなとこまで?
その子はどんどんと沖へ流されていく。
これはまずい…どうにかその子の体を抱き締めるけれど力が強くてうまく動けない。このままじゃダメ。
そこからどうにか体の向きを変えて直角に曲がり進んだ。どれだけの時間がかかったのだろう。わからない。数秒だったかもしれないし数分だったかもしれないしもっとかもしれない。時間の感覚なんてなくてやっと岸までたどり着いたときこの子はぐったりとしてる。
バタバタと回りが騒がしくなりその子が暖かい毛布に包まれたことに安堵したらプツリと意識が途絶えた
寒い…凄く寒い…俺どうしたんだっけ?あの子は大丈夫だったかな?早く帰らないと…颯がまた泣いてしまう…早く…でも寒くて寒くて動けそうもない…あれ?これで最期とか?笑えないんだけど…
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