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第17話

小林の熱が伝わってきて、「もっと」と激しく腰が動いてしまう。 「あ……ああっ……、こばやしっ……んぅ、ああっ」 「あ、くっ。マヤ……それ、気持ちよすぎだから」  小林の頬を赤くして、表情が歪んだ。 「あ、ん……こばやしぃ、入れたい……入れて」 「だめ、だって言ってるだろうが」 「や、だ……入れて、ほしい」 「だ、め」 「ほしいの」  僕は激しく腰を振りながら、「うっかり」ポイントを探す。それに気が付いたのか、小林が身体を起こした。 「だめだって言ってんだろうが。あぶねえな。一緒に擦ってやるから」  互いの熱杭を合わせると、小林が激しく上下に擦ってきた。 「ああっ、やだっ……んぅ」 「イキそうか?」 「ん……いくっ」 「俺もだ」  ああ、と一緒に声をあげると溜まっていた熱を吐き出した。お互いの液が混ざりあって、小林の手を汚した。 「小林……もっと、シたい」 「マヤから第二ラウンドのお強請りは……初めてだな。今度は俺の口でイッてもらおうか?」  小林がにこっと笑うと、僕をベッドに寝かせて精液でまだ濡れている熱を口に飲み込んだーー。 「あっ……あああっ!」  小林の口の中で、僕は何度目かの射精をした。もう何回イカされたかすらわからないほど、たくさん。  イクたびに、小林は「甘い」と言って、飲み込んでいる。 「もう……無理」と僕はぐったりとベッドに全身を預けた。  おかしい。今日は……僕じゃなくて小林に思う存分、イッてもらう日だったはずでは? 「こばやしぃ……」 「マヤ、なに?」 「もうだめ」 「そうみたいだな」  小林が僕の後ろに横になると、ぎゅっと抱きしめてくれた。首筋にチュッと吸い付いてはペロッと舐める。 「今日は僕よりも、小林にたくさん……イッてほしかったのに」 「マヤが俺の口で何度もイッて、果てるのをやってみたかったから……満足だ」 「でも、小林は」  イッてないじゃないか。 「マヤの後ろの口が治ったら、寝かせないから」 「小林……ごめん」 「謝らなくていいから。こんなにヘロヘロなマヤが見られて嬉しいんだ」  チュッとまた、首にキスを下ろした。 「疲れたなら眠っていいよ」 「ん……」  僕は目を閉じようとすると、『ピンポーン』と家の呼び鈴が鳴った。 「こんな時間に?」  だれが?  小林がスッと起き上がると、ガウンを羽織った。さっきまでの甘い表情は消えて、仕事している時と同じ顔になる。 「先輩は寝てて」  それだけ言うと、小林は寝室を出ていった。  え? 先輩って……。仕事モードになってる。こんな夜に……。しかも家に帰ってから?  小林は、仕事は仕事場でしかしないのに。家には持ちこまない。なのに、どうして? それにガウン姿で……誰と会うの?  僕はパジャマを着るとそっと寝室のドアに耳を付けた。

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