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第15話

「それにしても……本当に華奢な体だな。これでよく戦おう思ったものだ」  そう言いながら布をたくし上げ、脱がせようとしてくるが、リアムは反射的にその手を払う。当然手を払われたルイは不愉快そうに眉を顰めた。 「拒否するなら取引もなかったことにするが?」 「ち、違う。……自分で、脱ぐ」  慌てて言い訳すれば、ルイは真偽を問うように目を細め、リアムに拒む意志がないと分かると、それ以上の咎立てはやめたようだ。代わりに意地悪く笑んで、眉を上げる。 「ほう、それは楽しみだ」  リアムは、失敗した……と思いながらも緩慢な仕草で起き上がる。脱がされるよりはマシだと思ったものの、いざ裸になるのだと思うと居たたまれない。  乾いた喉をゴクリと鳴らし、震えそうな手で服の裾を掴む。  けれど、こういった事は恥じらうほど相手を喜ばせてしまうのだと、Ωとして色んな視線を浴びせられてきたリアムはよく分かっていた。ならば、わざわざ相手に()い思いをさせてやることもないだろう。  腹を括ったリアムは、半ば自棄になって乱暴に服を脱ぎ去り、下着に手をかけて一息に下ろすとその辺に放る。  物の数秒で一糸纏わぬ姿になれば、案の定ルイは面白くなさそうに視線を下から上へと移した。おまけに恥ずかしげもなく堂々と裸体を曝し続ける様は、情欲を煽るには今一歩どころか、幼子を見ているような気分にさせたに違いない。  現に先ほどまで雄々しくギラついていた金の瞳は、興味を失くしたように翳っている。 「色気がないな」 「……そんなもの、なくていい」  無愛想に答えながら、リアムは思う。このまま幻滅して引き下がってくれればいい、と。 (でも、この程度で引き下がるような男ではないよな)  もし、リアムの願いを叶えてくれるような男であれば、最初に抵抗した段階で殴られたり酷い目に遭わされたか、彼はとっくに退室していただろう。  その推測を裏付けるように、ルイは顎を擦る仕草をした後、口角を上げた。 「だが、思い切りがいいのは気に入った」  ルイは露わになった中心部に、羞恥を煽るような視線を寄越す。 「こっちもピンクか」  ほんの一瞬頭髪に目を向けたと思ったら、再び視線が下に落ちる。その眼差しに耐えられなくて、リアムは四つん這いになって尻を差し出した。そうすれば、ルイは不満そうに名を呼ぶ。 「リアム。こっちを向け」

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