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第4話

(ふー…) 今日もあと30分すれば調査官たちが帰る時間だ。 これから漸く、自分の仕事に没頭できるな…と思いながら田村はトイレに入る。 (今からだと20時あがりか…) やれやれ、とため息をついて用を足そうとしたら隣に調査官の一人が先にいた。 背の低い今井だ。 今井も田村に気づいて顔を向けてきたので、ついつい 「…お疲れ様です」 と言ってしまった。 「あ。お疲れ様です…」 今井は慌てて挨拶をする。 「…今日はもう終わりですか」 「あ、はい。あの、ここは終わりですけど…事務所帰ってデスクワークが」 オドオドしながら今井が答える。 こんなに小心者で調査官が勤まるのだろうか… お互い隣同士で用を足しながら、ふと田村は今井のほうを向いてギョッとした。 田村の昔からの癖。 ついつい隣の「アレの大きさ」を見たくて、覗き込んでしまうのだ。 何度も注意されてるのだが学生の頃からの癖は治らない。 ヒョイと覗き込んだ先に今井のその身体には不釣り合いな程大きい「アレ」を持っていたのである。 「デッカ…!」 ついつい声を出してしまった。 その声に驚いたのは今井だ。 突然覗き込まれて見られて、挙げ句の果て デカイとまで言われ… 「〜ッ」 真っ赤に顔を染めて、身支度してダッシュでトイレから飛び出した。 (あ、やばかったかな…) 今井の様子を見て、怒らせたかなと思いつつもふと笑う。それにしてもデカかった、と。

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