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第9話
「…な、何言って…」
思わず起き上がって今井を凝視した。
(また違う顔だ)
捕らえられた宇宙人に見えた今井でもなく
トイレで真っ赤になった今井でもなく
会議室でみた冷静な今井でもなく
今の今井は何か企んでいる顔だ
「だいだいさあ、人のモノ握っといて何逃げてんの」
今井の手が起き上がった田村の身体を突き飛ばした。
突然の乱暴な口調に、田村はさらに驚いた。
「抑えるの大変だったんだよ、あの後。キミは笑ってたけどさ。
あの後、キミんトコの個室使って抜いたんだから」
「え…ええ?」
「どんな風に握ったか覚えてない?こんな風だったよ」
今井はスラックスの上から、田村のソレを掴んだ。
「うわッ、やめろよ!!」
「何で。キミがやったようにしただけで…ああ、違うか」
ベルトを外し、今井は直接、握った。
「あの時は直に握って来たよね」
握った手をゆっくりと上下に擦り出す。
「やめろって…俺は握っただけで、こんなことしてな…」
「僕にはコレくらいの衝撃だったんだよ」
ニタリと笑う今井。
(ヤバイヤバイ、こいつ…)
「宅飲みにまんまとついて来てくれてありがとね」
そう言うと、手にしていたソレをゆっくりと舐め始めた。
「ひ…!や…やめ…」
舐められるのはもう何ヶ月振りかで、思わず田村が上擦った声をあげる。
「いい声出すじゃん」
ゆっくり時には激しく舐めていく今井の舌。
酔いもあっていつもより敏感になっていた。
気がつくと嬲られながら、シャツをたくし上げてさらに敏感な乳首も弄られている。
「何だよ…おま…えッ…う…あ…っ」
余裕がなくなってきた田村はもうどうにでもなれと、声も抑えられず喘いだ。
「あ…、あっ…も、イク…っ!」
ドクンと今井の口の中に白濁したものを出して、大きく体をのけぞらせた。
今井はゆっくりと、ソレを飲み込んだ。
「…イっちゃったね」
「…ッ!」
イったばかりの身体に触れる今井の手に、田村の身体が反応した。
「触れただけなのにね。まだ、足りないよね」
「何言って…」
「だって自分だけ、ズルイでしょ」
耳元で囁かれて、ゾクッと身体が泡立つ。
ゆっくりと今井が立ち上がり、下着一枚になる。
「舐めてよ、さっき僕がやったように。そしたら」
あの日トイレでからかったモノを目の前に指し出される。
「もっと、気持ちいいことしてあげるよ」
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