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第13話
鞄の中に入れていたお菓子を将に渡すと将は喜んで食べた。
俺はリビングのテーブルに自分の教材を並べる。
「あれ?兄ちゃんも宿題?」
「ああ。将、覚えておきな」
「?」
「宿題は期限があったとしても貰ったその日にやらなきゃダメだ」
「はっ!!」
俺は毎回宿題を忘れてくるやつを知っている。
そいつはいつも居残りで、忘れたその日は遊ぶことが出来ない。
悟、何故お前は学ばない。
心の中で友人の名を呼び、後で連絡しておこうと考える。
「ん!食べ終わった!」
「よし、じゃあやるぞ」
「うん!」
今日の将はやる気に満ちている。
始めたのが夕方の4時半。
終わったのは1時間後の夕方5時半だった。
やはり楽しみなことがあれば人は何でもできるんだな、と俺はしみじみ思った。
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