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第23話
悟を俺と龍二の間に座らせる。
何故か悟は体育座り。
「悟?」
話せるか、と声をかける。
「僕、ヒロ君好きなんだ」
ポツポツと悟が話す。
「でもそのことを伝えたら、君と僕の好きは違う。君の好きは勘違いって言われて…」
否定、されたのか。
「好きに違いなんてあるのかな」
段々と悟の声が涙ぐんできた。
チラッと龍二を見ると携帯をいじっている。
「多分だけど」
「ん…?」
「多分だけど、転校生の悟への好きは友達とかじゃなく恋愛感情なんじゃない?」
「恋愛、感情?」
「そう。likeじゃなくてLoveの方。でも好きに同じも違うもないと俺は思うけど」
悟の頭を撫でながら言う。
「はぁ、同じ気持ちなんてすぐ作れるわけでもねぇだろ」
「龍二…」
「友達になってすぐそいつを理解出来るわけねぇ。だから時間をかけて理解していくんだ」
「違うって言われたんなら、時間かけて作っていけばいい。まあ、あの転校生にそんな余裕があるのかは知らねぇがな」
いいこと言うではないか龍二。
「そうだな。悟が悲しむ必要はないな。否定されたなら受け入れてもらえるまで言い続けたらいい。」
「諦め悪いのが悟なんだから。そこで根性見せなくてどうする」
俺と龍二がそう言うと悟はいつもの様に笑ってみせた。
「何かゲームでもするか」
「いいねっ!」
「何すんだ?」
それから日が暮れるまで俺と悟と龍二はずっと部屋で遊んだ。
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