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第35話

「おじゃましまーす!」 「はーい、いらっしゃい。悟くんに柊くん」 「ただいま、母さん」 「おかえり龍二」 美佐子さんに出迎えられて龍二の家に上がる。 先に悟るの家に行き、悟は自分の着替えを持ってきた。 俺は着替えを龍二に借りることにした。 制服を龍二が持ってきてくれたハンガーにかける。 「お前…デカすぎなんだけど」 ズボンは裾が、上はダボッとしていて誰得の萌え袖。 龍二が出してくれた服に着替えてから悟に聞かれた。 「柊は本当に大丈夫?弟くんとか…」 「………、まあ大丈夫じゃない?」 本当は家に帰ったら怒られる気がする。 今度は何が来るだろう。 この前は無視だった。 今回は無視ではすまないかもしれない…が。 「今は悟の方が大事だろ」 友達の相談に乗るのもまた、友達の役目である。 悟の頭を撫でると「ありがとう」と言って悟は笑った。 悟を真ん中に俺たちは並んで座る。 誰も何も話さない。 龍二に至ってはスマホをいじり出した。 全く、使えない友人めっ! 「悟」 優しくそう呼ぶと悟がこっちを向く。 龍二も悟の方を向いた。 「頑張ったな…」 そう言うと悟は涙を堪えていたのか、涙を流して頷いた。

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