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 どごんっ!!  がすがすっ!!  ばんばんっ!! 「………………」  流石に、意識が飛びかけた璃音も我に返る。  ドアの向こうは、どう考えても瑠維だろう。 「龍嗣、ごめんなさい。  瑠維、ヤキモチ焼きだから…」  額に太い血管が浮いた龍嗣を宥めるように、よしよしと頭を撫でてやるが、最高に気分が乗った所で茶々を入れられ、気分は最悪のようだ。 「………痛っ」  まだ後孔に差し込まれたままの指が、二本に増やされる。 「………そうだな。  兄の不始末は、弟の君に責任を取って貰おう。  朝までなんて、生温いな。  夜まで啼かせるから、覚悟しなさい」 「う、……嘘!!」 「恨むなら、不出来な兄にするんだね。  ほうら、ここも弱かった筈だぞ?」 「あっ、あああ…っ!!」  ベッドに再び押し倒された璃音は、龍嗣から解放されたら八つ当たりして行った兄を、絶対殴ってやると心に決めた。  その前に、龍嗣からの理不尽なお仕置きを、たっぷり受けねばならなかったが…。  もしかしたら、甘美で淫らなお仕置きに、ぐずぐずにされて動けないかも知れないけれど…。 「………」  リビングの入口に立っていた弓削は、頬が引き攣っていた。  あれほど突くなと言ったにも関わらず、瑠維はシャワーを浴びた帰りに龍嗣の部屋のドアを叩きまくったのだ。 「り…、璃音様…」  きっと、璃音は意趣返しで龍嗣からいたぶられるに違いない。  多分、一昼夜は責め続けられる…。  主人の我が儘は、璃音を抱くようになって酷くなったから、あの部屋の中でどんな目に遭わされているかと思うと心臓が縮む思いになった。  清々した顔をして歩いて来る瑠維には、がっつり説教をせねばなるまい…。  弓削は腕を組み、瑠維を待ち構えた。  因みに、璃音は土曜日の内に解放して貰えず、漸く這い出て来たのは、月曜の朝で…。  声も出なくなった上、足腰も立たず、貧血気味になっていた為、数日寝込む形になった。  瑠維は、自分の振る舞いへの意趣返しを目の当たりにし、深く深く反省した事を、後日談として追記しておこう…。

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