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いきなり部屋に取り残され、二人は黙り込む。
多分、氷室は言えないだろう。
そう踏んだ璃音は、氷室の前に立った。
「あの…。
僕みたいな子供は嫌だと思うんですけど、さっきの話、考えて頂けませんか?」
「駄目だ。
君は体も小さい。
そういう行為を受け入れる事は無理だろう?
それに、私にも好みというものがある。
どちらかと言うと、君のお兄さんの方がタイプなんだ…」
「………あ…、そうですよね…?
選ぶ権利もありますよね…。
すみません…」
しゅんとなった璃音の目が、一瞬潤んだ。
「いや、私が最初に変な事を口走ったからいけないんだ。
忘れてく…」
チュ………ッ。
屈んでいた氷室の頬を両手で挟む様に捕まえ、璃音が氷室の唇に自分の唇を重ねた。
「………っ!!」
恭しく捧げるように、そうっと口づけられ、氷室は固まったままになった。
伏せられた睫毛は長く、重ねられた唇は甘い。
あまりの心地よさに、氷室は璃音の唇を貪る様に深く唇を重ね返した。
「ん…っ」
角度を変えて何度も啄むと、うっすら開いた口の中に舌を差し入れ、小さくて甘い璃音の舌を搦め捕る。
璃音の舌と溢れそうになる唾液を吸い取る様に、深く深く口づけた。
唇を合わせたままゆっくり璃音を抱き上げると、氷室はベッドに向かって歩く。
ベッドに座り、璃音を膝に乗せて夢中で唇を重ねているうちに、璃音がカクリと倒れそうになった。
「…っは、はっ…」
肩を大きく上下させ、必死で息をしている。
「キスは息を止めるんじゃない。
唇の隙間や鼻でするんだ。
もう一度してみるかい…?」
試す様に聞くと、小さく頷く。
再び、恭しく捧げる様に口づけられ、舌を差し出すと璃音の舌が恐る恐る触れてきた。
「ん………ふぅ…っ」
漏れる吐息すら甘く感じ、背中に腕を回しきつく抱き寄せて、更に深く結びあわせる。
体を繋げる代償行為のように、お互いの唇と舌を貪るうち、布越しに璃音の胸の蕾が固くしこっているのに気が付いた。
そっと、指で押し潰してやると、小さな躯がピクリと跳ねる。
「ン…う………んん…っ」
更に深く口づけ、親指と人差し指でキュッと摘んでやると、可愛らしい反応が返ってきて、氷室は璃音の舌や歯列を何度もなぞった。
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