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「ごめん…なさい…」  突然掠れた声で謝られ、氷室は顔を上げた。  覗き込んだ璃音の目から、大粒の涙がはらはら零れ落ちている。 「やっぱりやめておくかい…?」  氷室が涙を舐め取る。 「いえ…、そうじゃなくて…」 「怖い?」  ふるふると否定しながら、申し訳なさを吐露する。 「全然タイプじゃないのに、抱かせてしまってごめんなさい…。  僕、体も小さいから、氷…、龍嗣…の事、を、きっと満足させる事は出来ないけど、精一杯…愛して…いいですか…?」 「………………っ」  氷室は、ガツンと後頭部を殴られた気がした。  あまりの健気な告白っぷりに背中を衝動が駆け上がる。  幼く黒い獣に「愛していいか」と求められた。  涙を零しながら、「愛してくれ」ではなく「愛していいですか」と。  これほどの殺し文句はあるまい。  駆け引きではなく、本気で許しを乞われた事に、精神の中のリミッターが簡単に取り払われる。 「愛してくれるのか?」  こくりと頷き、再び涙が零れる。 「あんまり可愛い事を言うから、本気になりそうだ」  目元に落とされた口づけは、甘い責め苦の予告になった。  切ない願いを聞かされて、堪らずに重ねた唇は、仄かに涙の味がした。 「ん…っ」  紅い花びらが散った胸に指を這わせ、相変わらず尖ったままの蕾をこねながら、耳たぶや首筋、胸元、脇腹と、甘噛みを混ぜて口づける。  先程の氷室の言葉の意味も解らないまま、璃音は与えられる愛撫に全身を痙攣させた。 「あ……あぁっ」  細い腰、足の付け根に口づけ、足の力が抜けた所で氷室が下着とボトムを引き抜く。  いきなり外気に触れた肌が粟立ち、それだけで甘い声と吐息が漏れた。 「璃音、ここは弄ったことある…?」  成長しきってない、薄いピンクの屹立を氷室は指でそっとなぞる。 「ひゃう…っ」  蕩けていた目が見開かれ、鋭い感覚に膝がガクガク震える。 「璃音?」  ふるふると首を横に振り、力の入らない手で一生懸命隠そうとするが、氷室の手に阻まれ、片手で包み込むようにして氷室が触れただけで、全身に電流が走った。 「く………うッ」  足をばたつかせて、ベッドの上の方へずれようする。  その細い腰を氷室が捕まえ、自分でもろくに触れた事も無い場所を、尚もやわやわと揉みしだかれた。

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